第106話 血を流さないM&A
戦争が始まり、前線がドロドロの赤字決済(大潮吹き)の海に沈み、バルカ帝国の「不動の盾」が完全失神を遂げたその直後。本陣の最高国家資産席で、アリアは優雅に紅茶のカップを傾けていた。
その隣で、未だに先ほどのプレミアム・レクチャー(朝の三回戦)の余韻から抜け出せず、甘い吐息を漏らしていたエレオノール女王が、心配そうにアリアの調教され尽くした美しい横顔を見上げる。
「アリア様……、ゲルダを退けたとはいえ、バルカ帝国の本隊はいまだ健在。ヒルデガルド女帝の『鉄血』の軍勢は、このセントリアを血の海に染めかねませんわ。やはり、我が国の全軍を投入しての防衛戦を……」
女王の懸念は、国家経営者として至極真っ当なリスクマネジメントであった。しかし、アリアはその言葉を、大人の包容力と敬意を孕んだ完璧に丁寧な言葉遣いで、優しく遮った。
「エレオノール様、その必要はございませんわ。我が社のガバナンスにおいて、無駄な軍事コストの支払いや、大切な国家資産である貴女の兵たちの流血など、最も避けるべき『負債』にございます」
アリアは立ち上がり、Iカップの爆乳を誇らしげに揺らしながら、エレオノール女王の熟れきった顎をそっと指先で持ち上げた。完璧な作法、そして絶対的な authority(権威)をまとった微笑み。
「争いで血を流さずとも、わたしが出向いてお話し(M&A)してきますわ。バルカの市場(ヒルデガルド女帝)がどれほど強固な参入障壁を築いていようとも、直接トップ会談を行い、我が社の資本(快楽)の下に連結子会社化して差し上げます」
「あ、アリア様……っ」
完璧に丁寧でありながら、有無を言わせぬ支配力に満ちたアリアの提案。エレオノール女王の雌としての本能が、その圧倒的なガバナンスの前に再び激しく疼き出す。股立から新たな流動資産(蜜)がじわりと溢れるのを感じながら、女王は恍惚の表情でアリアの胸に縋り付いた。
「そこまで仰るのなら……すべてはアリア様のご意思のままに……。ああ、わたくしの新しい経営者(ご主人)様……!」
■ アリアの内心(佐藤の心の声)
『よし、女王の承認は得た。戦場でいちいち兵隊をぶつけ合うなんて、コストパフォーマンスが悪すぎるからな。営業の基本は、決裁権を持つトップへのダイレクトアタックだ。
それに、クリスティーナ王女を調教した時のインサイダー情報によれば、ヒルデガルド女帝は「超ウブで未開発の巨大処女アセット」。そんな極上物件、前線で傷モノにされたら我が社の損失(ポートフォリオの毀損)になっちまう。
待ってろよ、ヒルデガルド。45歳元営業マンの交渉術(指ピストン)と、この肉体に刻まれた《エテルネラ・ハーモニー》のインフラで、お前のその鉄血のプライドごと、敵対的TOB(強制肉体買収)でドロドロに決済(利確)してやるよ……!』




