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38話 魔法使いの起源

シャルム帝国、主人公達の住む国


ゲーグナ、ナハト達がいる国




第三の眼の効果


・使える魔法の制限が無くなる

・無限に近い魔力量を得られる

・先人の知識を知ることが出来る


ゲーグナのとある場所





レイは地面に座り込み、魔力蓄積装置に魔力を流し込んでいる




その魔力は、第三の眼によって繋がった "なにか" から供給されている







ファイン(……)


レイの額にある第三の眼が、怪しく輝いている


ファインは、ただそれを見つめていた


















なにか「やぁ、レイ・ブルーメ」



声だけがレイの脳に響く



「君と話せるのはもっと先だと思ってたから、嬉しいよ」

ナハト(かれ)のおかげだね」



なにかは楽しそうに話す









レイ「あなたは…神か何かですか?」



なにか「そんな得体の知れないものじゃないよ」

「私はただの生き物さ、君達と同じようなね」



レイ「生き物…ですか」



なにか「そうそう、だからそんなに緊張しないで」















なにか「てゆうか、私と喋ってていいの?」

「早くしないと、ナハトが全部終らせちゃうよ?」



レイ「先に話しかけたのはあなたでは?」



なにか「はは笑、確かに」



レイ「…」

「勿論、悠長に話してる時間はないです」

「でも、あなたに聞きたいことがあって、」



なにか「何だい?」



レイ「俺に、ナハト(あいつ)と戦う為の魔法を教えて下さい」







なにか「うーん、、それは出来ないな」



レイ「!」



なにか「ごめんね」



レイ「…どうしてですか?」



なにか「……ごめんね、私がしたくないんだ」



レイ「人の命が懸かってるんです!」

「そんな理由なら!!」





なにか「私は…」

「私の言葉で苦しむ者を、もう見たくないんだ」

「本当にごめんね」













なにか「それに、君なら自力で知識を探せるだろう?」





レイ「…無理です」




なにか「え?、そんな訳ないよ」

「魔力から何も感じないかい?」




レイ「…感じない訳では無いです」

「でも…よく分からない景色とか、誰かの喋り声とか…」

「感じられるのは、そんなのばかりで…」

「しかも全部が朧気で..」





なにか「大丈夫」

「その風景や声に集中するんだ」

「そうすれば、色んなものが見えてくる」




レイ「…本当ですか?」



なにか「あぁ」



レイ「…分かりました」






レイは、魔力から感じる微かな情報に集中する


すると徐々に、情報の輪郭を掴めるようになる


微かな声は明瞭に、朧気な風景は鮮明に、



レイは、それらの情報の深部へと沈んでいった







レイ「これは…誰かの記憶?」












-------------------------

これは、レイが見た物の一部である






1500年ほど前、シャルム国




当時、魔法使いは奴隷として扱われていた


後に魔法論の基礎をつくりあげる、モーゼも例外ではなかった








日が落ち、辺りが暗くなってきた



市民a「お前は明日までにそこの石を運び出せ」

「全部だぞ、もし終っていなかったら、」



モーゼ「承知しております」



そうして市民aは町に帰っていった






その場所には、モーゼと山積みの石だけが残されている


モーゼはそこから、黙々と石を運ぶのだった



そんな毎日が続いたある日、







モーゼ「がはっ」


眠っているモーゼを、市民aが蹴り起こす



市民a「起きろ、お前にお客さんだ」



モーゼ「?」

モーゼは奴隷の自分に客など来るはず無いと考え、困惑している






市民b「お前がこの家の魔法使いか」


その人物は、国王の命令で魔法使い達に質問をして回っていると説明した




市民b「お前は魔法が使えるか?」



モーゼ「魔法…ですか?」



市民b「そうだ」

「過去の記録によれば、お前達は何も無いところから炎や水を出し、それを自在に操っていたとされている」


「お前はどうだ?」




モーゼ「実物があれば…それを操る事は出来ます」

「しかし…何も無いところからとなると…」



市民b「出来ないと?」



モーゼ「はい…申し訳ありません」





この時代の魔法使いは、奴隷として扱われているため魔法の技術を学ぶ術がなかった


そのため、魔法の技術自体が失われかけていた




市民b「そうか」



モーゼ「あの…どうしてそんなことを聞いて回っているのですか?」



市民b「魔法が使えないなら、それには答えられない」

「では」


そういって市民bはその場をあとにしようとする




モーゼ「ま、お待ちください!」



モーゼは理解していた


このまま生きていても、奴隷として使い潰されるだけだと


そのため、変化の兆しを逃すまいと行動することを決めた




モーゼ「…」


モーゼは自身の魔力に意識を向ける


だが、魔法は使えない、使い方もわからない





市民b「なんだ?、何も無いのに呼び止めたのか?」

「奴隷の分際で生意気だな」


そう言って市民bは、腰の剣に手をかける





モーゼ(頼む、なんでもいい)

(魔法を使わせてくれ!)



その時、モーゼの頭に何かが流れ込んでくる



それは、男の手から炎が出ている風景

その男が、その時何を考え、魔力をどのように操ったのか、事細かに流れ込んできた






ボンッ





モーゼの手の平に、小さな炎が現れる



それは彼にとって、希望の光であると同時に、


魔法使いの歴史に、再び灯火が宿った瞬間でもあった









魔法を使うことが出来たモーゼは、国王の元へ連れていかれた






国王はモーゼに話した


この国は今、戦争に連戦連敗しており、このままでは他国に支配されてしまうこと


その状況を変えようと、魔法に目を付けたことを、




国王「魔法使い全員に、魔法を使えるようになってもらう」

「そして、我が軍の兵として戦ってもらう」

「お前は、その先頭に立て」


「勿論ただでとは言わん」

「魔法使いの待遇を改善すると約束しよう」







モーゼ「仰せのままに」


そこから、モーゼを含む魔法使い達は魔法の探求に明け暮れた




戦争に勝つために


己の環境を変えるために


自分の命を守るために


様々な理由が、魔法使い各々にあるだろう





勿論モーゼも、このような理由で魔法を探求している部分もある




だが、そんな理由が霞んでしまう程


モーゼは魔法の探求を楽しんでいた




彼の魔法への愛は、他の魔法使いと比べても常軌を逸していた


1日の大半の時間を、魔法の探求にあてる程である





だがそのおかげもあり、魔法は急速に発展し、戦争にも勝利していった







国王「戦争の功績を讃え、ファーストシンボルを授与する」


モーゼは、国の英雄となっていった










ある日、モーゼはいつもの様に魔法を研究していた


すると突然、何かと繋がった様な感覚に襲われる




モーゼの額に、第三の眼が開いたのである


それにより、モーゼの力は更に増すのだった













そこから時は流れ、モーゼが戦争に参加してから20年後


モーゼが40歳の時


シャルム国は既に大陸の大半を領土に加え、大陸平定が目前に迫った頃






モーゼの力を恐れた国が、彼を僻地へと左遷したのである



モーゼはそこでも、たった1人魔法の研究に没頭していた


モーゼはそれで満足していた



なぜなら魔法があったから



彼はそれ程、魔法を愛していたのである








ある時、


モーゼは1人考え事をする


魔法使いがどうやって生まれたのか



すると突然、第三の眼が輝きだす









なにか「教えてあげようか?」



と同時に、モーゼの頭に声が響く







モーゼ「!」

「なんだ!?、誰かいるのか?!」


モーゼは周りを見渡すが、勿論誰もいない


「…幻聴か?」




なにか「幻聴じゃないよ」




モーゼ「!」

「…誰なんだ?」




なにか「誰か…何て言えばいいんだろうな」

「私には名乗る名前が無いからなぁ」





モーゼ(この感覚……)

(こいつは…眼で繋がった先にいる"なにか"か)


「第三の眼で私と繋がっているのは、お前か?」




なにか「そうだよ、よく分かったねぇ」




モーゼ「あぁ、ずっと何かの気配は感じていたからな」




なにか「なるほどね」




モーゼ「それで、私に何か用か?」




なにか「君の眼が完成したからね、そのお祝いに君の疑問に答えようと思ってね」




モーゼ「完成……逆にいままで完成していなかったのか」

「これは、研究のしがいがあるな笑」




なにか「やっぱり笑、そう言うと思ったよ」















モーゼ「なら教えてくれ」

「魔法使いはどうやって生まれたんだ?」






なにか「そうだね」



「元を辿れば、この宇宙が生まれる前まで遡る」

「この宇宙が生まれる前、まだ時間も空間も命も無かった時」




「そんな中、唯一存在していたものがあった」














「それは、魔力だ」





「魔力がただ輝いている」

「宇宙が生まれる前、ここはそれだけの世界だった」








「そんな時、それはなんの前兆も無く起こった」


「そこにあった魔力が突然、この宇宙その物に変換されていったんだ」


「君達が魔法と呼んでいる、魔力が炎や水に変換される現象と似たようなものだね」










「そこに存在していた殆どの魔力が、この宇宙に変化した」









「勿論、変化せずに残った魔力もあった」


「でもなぜかこの世界では、魔力は存在を保てずに消滅するようになっていた」











「このままでは、魔力がこの世から消えてしまう」

「そんな時、」




「現れたのが、私なんだ」











「私は、魔力を栄養とする命として、この世に生まれた」







「私は生きるために、ひたすら魔力を喰らった」

「栄養として処理出来ずに余った魔力は、私の体の中に貯蔵されていった」








「疑問に思うだろう?」

「この世界では、魔力は存在を保てずに消滅してしまう」


「だが何故か、私は魔力を貯蔵することが出来たんだ」








「私は生きるために魔力を喰らう」

「魔力は私に喰われることで、この世界での寿命を延ばす」

「そんな関係が続いていた時、」






「私は遂に、付近の魔力を全て喰らいつくしてしまった」





「私は生きるために、魔力を探して放浪した」

「だが、探しても探しても、魔力は見つからなかった」




「しばらくの間は、貯蔵した魔力で生きることが出来る」

「だがそれもいつか限界が来る」






「そこで私は賭けに出た」






「自分の体を、いわゆる冬眠状態に変化させて、エネルギー消費を最小限にした」


「そして余ったエネルギーを、全て移動に使った」


「もっともっと遠くに行けば、魔力が残っているかもしれないと考えてね」




「その旅路の中で、私はある1つの星に不時着してしまった」









「それがこの星、地球だった」









「私がこの星に不時着した際、衝撃で私の中に貯蔵していた魔力が一部、溢れ出てしまった」



「そしたら、想定外な事が起きたんだ」






「この星にいた人間と呼ばれる種族が、溢れ出た魔力に反応して身体が変化した」






「その結果生まれたのが、魔法使いだよ」












モーゼはその話に圧倒されると同時に、強く好奇心を(くすぐ)られた




モーゼ「この宇宙その物が魔法によって創られた、」

「人間に魔力が作用した結果魔法使いが生まれた、か」




「なるほど!、考えもしなかった!」



「だが確かに、魔力を炎等に変換できるなら、世界その物に変換する事も不可能じゃないのか!」


「そして魔力が他の生物に及ぼす作用!」

「多少実験はしたことあるが、これもまだまだ奥が深そうだ!」

「全ての動植物の魔力に対する反応を調査せねば!」






なにか「やっぱり興味しんしんだね笑」




モーゼ「当たり前さ!、というか魔法に少しでも興味も持つ者なら当然の反応だろう」




なにか「それもそうだけど、やっぱり君達はそういう風にできてるんだと思ってね笑」










モーゼ「は?」









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