3話 出会い②
?「何の話をしている?」
レイ(?!)
声の主はそう言いながらレイの後ろの席に座る
ユウ「今はね、レイ君の魔力の量が凄いって話をしてたんだ」
「アベルもそう思うよね?」
?「あぁ…確かにそうだな」
「アベル・ヴィンデだ、よろしく」
彼はそう言いながらレイに手を差し出す
アベル・ヴィンデ 15歳 男性
レイ「レイ・ブルーメです、…お願いします」
アベルのレイを見る顔が、少し険しかった
ユウ「もうアベルー、そんな怖い顔しないの!」
「ごめんね、レイ君」
「無愛想だけど悪い人じゃないなら仲良くしてあげて?」
「後、アベルにもため口でいいからね」
レイ「うん苦笑」
アベル「俺のどこが無愛想だ?」
アベルは真顔でユウに聞き返す
ユウ「そういうとこー笑」
アベル「……」
「それに、ため口を許可した覚えは無い」
ユウ「ごめん、嫌だった?」
ユウは目をウルウルさせながらアベルを見る
アベル「?!」
「…嫌…ではないが」
ユウ「じゃあ、いいよーってことで!」
「レイ君、よろしくね笑」
先程の表情が嘘のように今度は笑顔でそう言った
アベル「はぁ…」
アベルはため息をこぼす
レイ「2人とも、仲良いね」
ユウ「私達家が近所でね、いわゆる幼馴染みってやつなんだ」
レイ「なるほど、道理で」
そんなことを話ながら3人は帰路についた
ユウ「へぇー、レイ君の地元って結構遠いんだね」
「鉄道もそこまでは走ってないし」
「通うの大変じゃない?」
レイ「そうだね、だから・・・」
アベル「ユウ、学校には寮があるだろ」
アベルはやれやれといった感じでユウを見ながら言った
ユウ「あぁ、なるほど!」
「レイ君、そういうこと?」
レイ「うん、そういうこと」
ユウ「じゃあ、ここでお別れだね」
「また明日!」
そう言いながらレイに手を振る
レイ「うん、また明日」
「アベル君も、また明日」
レイも2人に向かって手を振る
アベル「おう…」
アベルはそう言いながらレイの顔を見ただけだった
そして2人はレイと反対の方向に歩いていった
レイ(アベル君…ちょっと怖いな)
レイは寮に向かいながらそんなことを考えていた
アベルとユウの帰り道
ユウ「初日から大変だったけど、新しい友達も出来たし」
「これから楽しみだね!、アベル!」
アベル「あぁ…そうだな」
ユウ「アベル…、何か悩んでる?」
アベル「いや、そんなことはないが?」
ユウ「そっか...…、悩んでるならいつでも相談してよ!」
アベル「あぁ、分かってる」
「…ありがとう、ユウ」
人物紹介
アベル・ヴィンデ 15歳