2話 出会い
生徒「ずっと…ですか?」
教師「そう」
「学校にいる間はずっと」
「授業が始まる朝9時から終わりの16時30分まで、可能な限り魔力を纏い続けるんだ」
レイ(まじか…)
教師「別に魔力が無くなったなら、それはそれで良い」
「魔力は筋肉みたいに、使えば鍛えられて量が増えるものだからな」
「あぁでも、纏う魔力を調節して、無理やりもたせるとかは禁止だ」
生徒「あの…それって今日だけの話…じゃないですよね…」
教師「そうだな、学校がある日は基本強制だ」
教師「他に質問はあるか?」
生徒「あの…なんでそんなことを…」
教師「最初に言ったようにこれは基礎の技術」
「これが意識しなくても出来る様になって初めて、現場に出られる段階だからだ」
生徒「魔力が無くなったら魔法の授業はどうするんですか?」
教師「授業がある時は事前に連絡する」
「だからその心配はない」
生徒達(えっ?!………じゃあ……)
生徒「…事前に連絡が無い限り魔法の授業はないんですか?」
教師「そういうことになる」
レイ(…)
教師「他に質問はあるか?」
教師は生徒を見渡す
レイ「あのっ!、1番近い魔法の授業はいつですか?」
教師「そうだな…、最低でも2週間後ってところだな」
レイ(そんな……………)
授業が終わる時間になる
教師「ではまた、次の授業で」
そうして先生は校舎に戻っていった
レイ(楽しみだったのに…………)
そこからの授業は常に魔力操作に意識を割かれ、内容はあまり頭に入ってこなかった
そんなこんなで最後の授業が終わった
教師「今日の授業は以上だ、お疲れ」
そう言い教師は教室を出ていく
レイ(はぁ、疲れた)
(今日は良く寝れそうだ)
レイがそんなことを考えながら体に纏う魔力を解こうとする
?「ねぇ!」
レイ(?!)
レイは突然隣の生徒に話しかけられる
レイ「…俺ですか?」
?「君以外にだれがいるの?笑」
レイ「はは苦笑…そうだね…」
「どうしました?…」
?「凄いなと思って!」
レイ「凄い?」
いきなり話しかけられて、困惑している様子
?「だってクラスで1人だけだよ!最後まで魔力を纏い続けたの!」
レイ(えっ?)
その話を聞き、レイは20人ほどのクラスメイトに注意を向ける
レイ(確かに皆、魔力を纏ってないな…)
(……授業が終わってすぐに皆が魔力を解いただけなのでは?)
(でも、この人が嘘をついてるようには見えないし…)
レイはそう考えを巡らせる
レイ「そんな褒められる程の事では…」
「でも、ありがとうございます」
?「私、ユウ・ホルテンズ」
「君の名前は?」
そう言って無邪気な笑顔を見せる
ユウ・ホルテンズ 15歳 女性
レイ「レイ・ブルーメです」
「よろしくお願いします」
ユウ「ため口にしようよ笑、同級生だし笑」
レイ「わかり…分かった、よろしくね」
ユウ「うん!よろしく!」
今更ですが、舞台は中世ヨーロッパのイメージです
人物紹介
ユウ・ホルテンズ 15歳