12話 魔法の実技④
ユウ「ファイン君!、凄いよ!」
「1位だよ!」
ファイン「ありがとう笑」
「でも、先にやった試合を見て対策を立てる時間があったからね」
「僕からしたら初見なのに勝ったアベルのほうがすごいよ」
アベル「…後になればなるほど相手の虚をつける策は少なくなる」
「どちらが有利、不利もないだろう」
ユウ「じゃあ…」
「2人とも凄いね!笑」
ローゼ「最後、レイ・ブルーメ」
ユウ「あっ!」
「レイ君頑張ってね!」
ファイン「がんば笑」
アベル「……」
レイ「うん、頑張るよ」
レイ「はぁー」
レイは心を落ち着けるため息を吐く
(みんな自分の強みを生かして戦ってた)
(俺の強みは…)
ローゼ「よーい!、始め!」
レイはひたすら人形の攻撃を避けていた
ユウ「レイ君…魔法使わないね…」
ファイン「相変わらず不安そうだね笑」
ユウ「!」
「…」
ファイン「大丈夫だよ、レイならね」
ユウ「そうだよね…、うん!」
アベル「……」
レイ「くっっ!」
人形はレイに苛烈な攻撃を仕掛ける
レイはそれを間一髪で躱す
レイ(まだだ!、もう少し!)
レイはどんどん壁際に追い詰められていく
ローゼは時計を確認する
ローゼ(残り30秒か)
ユウ(!)
ファイン(…)
アベル(…)
レイは遂に壁際に追い詰められる
皆の頭に敗北の文字がよぎる
だが
レイ(俺の強みは魔力量だ!)
【炎】「フレイム!」
レイは両手を天に掲げそう叫ぶ
ユウ(え…)
ファイン(!)
アベル(!?)
人形がレイに近づく足を止めた
レイの頭上には巨大な火球が姿を現している
その火球は、ただそこにあるだけで周りを威圧する
それほど巨大であった
レイ「当たれ!」
レイは両手を天から振り下ろす
巨大な火球は人形を追うように空間を進む
人形は火球から逃げようとレイから遠ざかる
だが、それは無謀であった
人形が火球を避けることができるような場所は無い
ドンッ!
鈍い音が空間に響く
そこには地面と共に抉れた無惨な人形の体があった
ローゼ「終了!」
「記録1分49秒」
レイ「ふぅー」
レイは興奮する心拍を落ち着けるように深い息を吐く
レイは3人のもとへ戻る
ユウ「おつかれ!、凄かったよっ!」
ファイン「お疲れぇ笑」
アベル「…」
レイ「お疲れさま苦笑」
レイは少し暗い顔で返事をする
ファイン「どうしたの?、浮かない顔しちゃって」
レイ「いや…」
「3人の記録には勝てなかったなと思ってさ」
「それが悔しくて」
ファイン「へぇ」
ユウ「…」
レイ「どうしたの?」
ファイン「いや、レイの新たな一面を見たなって」
「ちょっと意外で驚いてる笑」
ユウ「うんうん!」
ファインの隣でユウは勢いよく首を縦に振る
レイ「そんな意外だった?笑」
3人がそんな話をしている横で
アベル「…」
アベルの顔には不安の色が浮かんでいた
ローゼ「これで実技は終了だ」
「全員お疲れ」
「今回成功したのは4人だけだが、それ以外の者にも挽回の機会は今後やってくる」
「あまり引きずりすぎないように」
「では今日の授業は以上」
「解散!」




