第93話.悲報
「──……え、マジですか?」
この世界にダンジョンが現れて2年ほどが経った日のこと。おそらく世界初である隠しダンジョンを攻略してからは半年ほどの時が流れた。
あれからニーナさんからの情報も特になく、ただレベルを上げるべく日本中のダンジョンに行っていた。
今日は紬の配信も休みなので、家でゆっくりと過ごす予定で、14時からはスパイスからの本格カレー作りをしていた時のことだった。スーザから電話がかかってきたのは。
紬が不思議そうに遥斗を見つめている。
『僕も最初は遥斗くんとおんなじ反応だったよ……だけど、どうやら本当みたいなんだよね……』
「え、だ、だって、ホリーって言ったら俺でも聞いたことがある有名冒険者ですし……」
──ホリー。Aランクチーム、ブライトのリーダーをしている。ホリー含め、チームメンバー全員がAランク冒険者であり、ホリーはダントツで強い。スーザの二刀流のようなレアスキルを手にしたら、Sランクになれると言われている。
『一応証拠写真もあるにはあるけど……結構目にはきついかな……』
「……いえ、どうしても信じられないので、写真もらえますか?」
しかし今は、そんなホリーを会話に出す時のテンションではなかった。
遥斗は紬には見えないように(秘密ごとは心が痛むが)、送られてきた写真を見る。
「は、ははっ……マジすか……」
そこに写っていたのは、想像を超えていた。
右腕は肩までかなりの火傷を負っており、とても使い物になるレベルではなかった。しかし、それよりも目を引いたのは左腕だった。いや、この表現も正しくはないだろう。だって、そもそも左腕なんてものがないのだから。
「お兄ちゃん、どうかしたの? なんか苦しそうな顔してるけど……」
「あ、あぁいや、ちょっと衝撃があったもんでな。紬は気にするな」
「……無理だけはめっ、だよ?」
こういう時に深く詮索してこないのは、この兄妹だからこそだろう。
『……そっか。紬ちゃん、今年でまだ18歳なんだっけ?』
「えぇ。本当なら、今は高校3年の11月ですね」
『もうちょっと配慮するべきだったね。ごめん』
「本当ですよ。妹がこんな写真見たら大変じゃないですか」
『おかしいな。僕が想像してたのは「いやいや大丈夫ですって」だったんだけどな』
「はっ、ついガルムさんのつもりで」
昨日投稿し忘れてました…!申し訳ないです…
また、9000ポイントありがとうございます!1万まであと少し!
あ、あと!明日と明後日は""午後4時投稿""ですので、お間違いなく!




