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【3章完結】自宅が最難関ダンジョンの隠し部屋になった件〜隠し部屋で最低限学んだスキルは、どうやら地上では強すぎるらしい〜  作者: もかの
第2章.万物を焼き尽くす翼

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第92話.声の主だって

「──……ってことなんだけど」

「ふむふむ、特殊スキルが使えない場所で使えた、と……」


 遥斗は例の件を一通りサラに伝えた。サラは数秒考えるように下を向き、そしてすぐに顔を上げる。


「ちなみに、そのダンジョンの声と話しました?」

「あぁ」

「どんな感じでした?」

「どんな感じとは……あ、でも、絶対めんどくさがり屋だな」


 複数人に声をかけることを面倒くさいと言いかけていたし、それには間違いないだろう。ガルムの特殊スキルが解けるのが遅かったのは、あの声の主の名誉のためにも詮索しないでおく。


 と、そこで遥斗はあることを思い出す。


「そういえば、サラって思念会話1人としかできなかったっけ?」

「え? あー、あれはダンジョン内と外を繋ぐものだったからですよ! 同じダンジョン内なら何百人だっていけますからねっ! ……やっぱりそれは頭痛くなりそうだからやめておくのですっ!」

「それがよろしい。ってそうじゃなくて、その声、俺としか思念会話繋がなかったんだよな」

「あっ、ほんとですか? それは確実にサボってますね!」


 サラがそう言うのなら間違いないのだろう。


「あの声の主って意外と人間らしいところあるんだねぇ……」

「いやぁ、まぁ、はは」

「それで、なんか性格が関係するのか?」

「関係すると言いますか、原因それですね!」

「サボり?」

「遥斗さんの短距離転移と同じような効果の特殊スキル見たことないでしょう?」

「ん」

「おそらく珍しいヤツだと思うので、気づかずに適応外にしてたんだと思います!」

「……え、それだけ」


 サラから事実を告げられ、本気で原因を考えていた遥斗はかなり落胆した。


「……まぁ、そんなすぐに手に入れられるとは思いませんよね」

「ん? なんか言ったか?」

「いえいえ! どうせなら白状させに訪ねてみてはどうですか?」


 遥斗はちょうど、無駄な期待を背負わせてきたあの声の主のもとに行こうと思っていたので、「そうだな」と言いつつ、早々に懐かしの部屋を出ようとする。


 と、魔法陣の前まで来たところで、遥斗は足を止めサラの方に振り返る。


「そういえば、今の俺たちってそんなに強いの?」

「え、急にどうしたんです?」

「いやさ、なんか日本トップの冒険者に強いって言われるから……」

「それわたしも思った! ここで訓練したのは1ヶ月くらいだし、地上でもそんなに本気でやってないし……」

「んー、ま、お世辞じゃないですか?」

「だよな!」

「やっぱそうだよね!」


 アストラル隠し部屋で聞くこと自体が間違いなのであった。




 ──裏のファストにて。


 ライセンスを獲得していた遥斗は、人のいないところで裏のファストまで転移した。


『本日2回目ですね。また攻略されま──』

「おいこら声の主。俺の短距離転移について、何か言うことがあるのでは?」

『……』

「いや黙秘はずるいて。俺、あんたには何もできねえんだから、黙られたらどうしようもないんだが?」

またまた少し遅れました…!

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