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【3章完結】自宅が最難関ダンジョンの隠し部屋になった件〜隠し部屋で最低限学んだスキルは、どうやら地上では強すぎるらしい〜  作者: もかの
第2章.万物を焼き尽くす翼

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第89話.隠れ家

 ニーナと別れたあと、4人は路地裏伝いにアスタから抜け出す。どこの誰がやったのかは知らないが、アフロ男3人と黒フードの美少女が忽然と消える事件が近くであったおかげで、人っ子一人いなかったためバレずに抜け出すことに成功した。


「ふぅ……アスタからは抜け出せましたね」

「わたしは早く恩恵の効果確認したいけど……」


 今4人がいるのは都心部へと続く歩道。人に見られないよう、1本外れたところだが、それでもいずれは人が来るし、個人情報満載のステータスを開く場所には不向きと言える。


 しかし、下手に移動しても人にバレてしまう。このような面倒事を避けるため、素顔と実際の実力を他の人の前で公開していない兄妹は何の問題もないが、日本1位のパーティー、強靭な刃はそうはいかない。


 と、そこまで考えたときにスーザが思い出したように話す。


「あっ、あそこならいいんじゃない?」

「「あそこ?」」

「あー、確かにちょうどいいな。パーティーメンバー以外で行ってねえから、すっかり忘れてたわ」


 兄妹がなんのことか全く理解できないでいる中、どんどん話が進んでしまう。


 話が一段落ついたところで、スーザがやっと説明をしてくれる。


「で、あそこ、というのは?」

「簡単に言うと、僕たちのパーティーの隠れ家的存在、かな」


(え、なにそのいつかは言ってみたいセリフ)




     ☆




 4人は都心部から少し離れたこじんまりとした喫茶店に着いた。


 途中何度も人とすれ違いかけたが、なんとかバレずにやってこれた。だが──。


「あの」

「ん?」

「クローズドって看板が掛かってますけど……?」


 その言葉の通り、店の扉には手書きで『CLOSED』と書かれた木の板が掛けてあった。


「まぁね。この店は午後6時〜午後9時のみの営業だからね」

「ダメじゃないですか!」

「ま、見てろって」


 そう言って、ガルムは扉を不規則なリズムでノックする。


「よし、んじゃ行くか」

「なんで?!」


 遥斗はすぐにそうツッコんだが、ガルムは一切止まる様子なく扉を開けた。それに続いてスーザも店内に入っていったので、兄妹は困惑しながらも慌てて中に入った。


 店内は濃い木材を基調とした作りになっており、落ち着いた雰囲気のあるものだった。ここに来るまでの道中で聞いた話によると、ここはカフェのようだ。


 店内には人の姿もある。カウンター席の入り口から見て奥の方には、見覚えのある女性が2人、コーヒーを飲みながら話していた。そのカウンターを挟んで、1人の男性が食事の支度をしていた。


「あれ、ミュウさんにリアさんじゃないですか」

「だーかーらー、強靭な刃の隠れ家なんだって!」

「情報共有のために呼んでおいたんだ」

「おじさん! こんにちは! すっごいいい香りがしますねっ!」

「はっはっは。また可愛らしい子が来たね。こんにちは。お嬢ちゃんはコーヒー好きなのかい?」

「大好きです!」

「なら、これは初回サービスだ」

「わぁ……! おじさん、ありがとっ!」


 紬との様子を眺めていると、とてもいい雰囲気の方と見て取れる。というか、強靭な刃がお忍びで来るくらいには信用度の高い人なんだろうが。


「スーザくんとガルムくん、それに──」

「あ、遥斗と言います。こっちは妹の紬」

「遥斗くんに紬くんだね。君たちも座りなさい。あ、遥斗くんも初回サービスでコーヒーあげるからね」

「あ、すいません。ありがとうございます!」

「おっさん! 俺はいつもの!」

「マスター、僕もいつものいいですか?」

「了解」


ちょっと遅れました…!

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▽▽▽1年振りの完全新作の長編ラブコメです!!! 面白いよ!!!!▽▽▽
同じ高校に通うことになったネッ友2人は、絶世の美少女でした〜高校で堂々と迫ってくるんだけど、周囲の目がヤバいのでやめてくれませんか!?〜
▽▽▽異世界ファンタジーの短編です! めっちゃ面白いです!!▽▽▽
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+注意+

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