第63話.ガルムからの呼び出し
お、遅れました……m(_ _)m
定期的に紬がダンジョン配信を行いながら数ヶ月の時が過ぎた。
遥斗は今日、1年半以上も整理していなかった亜空間収納の中身と格闘していた。
「うわぁ……あったなこんなの……。あれ、これテレクリじゃん。いつ拾ったんだ……? っと、メール?」
高ランクパーティー御用達の高級アイテムが見つかったことは置いておき、遥斗のスマホがメールが届いたことを知らせる。送り主はガルムだった。
ストラ攻略からというもの、2人と4人は連絡先を交換していた。ただ、無名冒険者と日本最強のAランクパーティーが会うことは難しいため、今回のように連絡をするだけの関係になっていた。
「ガルムさんか……どうしたんだろ」
〔2時頃ここにかもーん!〕
短い文章とともに、あるダンジョンの入り口の写真が貼られていた。写真と名前が合致するほどダンジョンについて詳しいわけではない遥斗でもすぐに分かった。
「いやここ……Aランクダンジョンじゃねえか……。しかも2時ってあと2時間しかねえし……」
遥斗はうんざりしながらも、断る理由もなかったので行ってあげることにした。
☆
──推定Aランクダンジョン、イール。
地下ダンジョンタイプのダンジョン。要はフロアボスを討伐するとそのボス部屋の奥にある扉が開けれるようになり、そこから下に続く階段をくだって、といったように進むダンジョンだ。
”推定”でAランクになっている理由は、1階層からCランクの魔物が出ており、10階層まで攻略しても一向に終りが見えないからだ。
もちろんその10階層まで攻略したパーティーは強靭な刃である。
それに呼び出されたFランク冒険者の遥斗は、予定の30分前に到着していた。
まだガルムは到着していないだろうと思いつつ、辺りを見渡してみる。すると、とある喫茶店のような場所に人だかりができていた。
「……さすがにあれじゃないよな……?」
そう思って、それをスルーする。その時、ちょうどスマホが震える。
〔なんか人が集まって抜け出せねーんだが……。もうこの近くまで来てるんなら助けてほしいんだが……〕
ガルムからのSOSだった。
「えー……あれ行かないといけないの……?」




