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【3章完結】自宅が最難関ダンジョンの隠し部屋になった件〜隠し部屋で最低限学んだスキルは、どうやら地上では強すぎるらしい〜  作者: もかの
第1章.空をも切り裂く角

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第44話.ストラ 3

 セーフエリアを抜けると遥斗たちはすぐにファイトブルとエンカウントする。というより、自ら進んでいったのだが。


 このフィールドには大量にいるが、されど最低Cランクの魔物。あの技は効かないだろう。


「まずはどんな感じか、探ってみるか」

「ならわたしはセーフエリアで見学しておくねー!」


 遥斗は近くに落ちていた小石をファイトブルにぶつける。当然ヘイトがこちらに向く。


 獲物を見つけたファイトブルは自慢の速さで突進をする姿勢に移る。遥斗との距離は40mほど。しかし、剣士系統の職業である遥斗も素早さにはかなりの自信があった。遥斗は突進してきたと思った瞬間に横へ飛ぶ。


「……ッ! あっぶな! 結構ギリだったわ……。さすがはファイトブル。全数値の低さを素早さにまわしてるだけあるな……」


 速度勝負はかなりギリギリで遥斗の勝利だった。


 ──が、これはあくまで遥斗の遊びだった。


「やっぱこいつ、突進のモーションに入った段階で走ってたら絶対避けれるよな」


 ファイトブルの動きで突進をすると分かっていながらも、スリルを味わいたくてわざと突進し始めてから避けようとしたのだ。


 つまり、遥斗の圧勝といえるだろう。


「んじゃ、次はHPだな。攻撃に極振りなんだし、そこまで固くはないと思うけど、早いからなぁ……攻撃当てるのも一苦労しそうだな。あの技使ったら余裕だが……」


 そう言って、遥斗は周りを見渡す。セーフエリアに近いこともあるだろうが、当然他の冒険者たちもいる。


「ガルムさんの今までの反応的にこれ使って良いかもわかんねえし、今日は黒パーカーないしなぁ……」


 ガルムの反応から学んだ遥斗は、剣の取り出しも危ないと思い、魔法で倒すことを決める。しかし、素早い敵に魔法を当てるのも至難の業。そんなことを考えている内にもファイトブルは突進の準備を始めている。


「さて、何がいいだろうか……とりあえず、あの動きさえ止めればどうにでもなるか。中級魔法・風籠(エア・ケージ)!」


 遥斗はファイトブルの前方にある空気でファイトブルの正面に穴が来るようにU字の籠をつくる。ファイトブルはそれに気づかずそこに突進してきて、空気の壁にぶつかる。すると、今入ってきた穴にも空気が固まり始め、完全に囲う形になる。無理やりこの籠を突破しようとすると特大の風圧が襲いかかる仕組みだ。


「んで最後に、リザーブ」


 そう言うと、遥斗の背後に無数の空気の圧縮でできた羽が現れる。


「セット」


 そうすると羽の向きが全て身動きの取れないファイトブルに向く。


「ファイア」


 すべての羽がファイトブルめがけて飛んでいく。同じ遥斗が放った魔法のため、風籠の影響は受けずにすべてファイトブルに刺さっていく。当然この量になるとファイトブルに当たらないものも出てくるので、土煙が起こる。この動作をあわせて中級魔法の中でも殺傷力の高い風嵐の羽(フェザー・ストーム)という魔法だ。


 土煙が消えるとファイトブルの姿も消えていた。


「やべ……やりすぎた……?」

「お疲れ様ー! ファイトブルも全然大丈夫そうだねっ!」


 戦いが終わると、紬がこちらに走ってくる。


「大丈夫っちゃ大丈夫だけど、時間が結構かかるんだよなぁ。ちなみに紬ならどうする?」

「んー、わたしだったら突進してきたところで目の前にファイトブルよりもおっきい火の玉作るかな。それなら勝手にいなくなるし!」

「うっわぁ、聞くだけで酷い……」

「ま、風魔法だったらおんなじ感じのはできないし、周りの目を気にするなら閉じ込めて攻撃ってのが最善手だったと思うけどね!」

「それもそうか。んじゃ、どんどん行くか」


 こうして2人はファイトブルを倒しつつ進んでいく。ある程度進み、人が少なくなってきた辺りで稀にジェネラルも現れるようになってきたが、人がいない場所だと上級魔法が使えるのでキングに遭遇することだけを避けて、討伐数を上げていた。

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同じ高校に通うことになったネッ友2人は、絶世の美少女でした〜高校で堂々と迫ってくるんだけど、周囲の目がヤバいのでやめてくれませんか!?〜
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