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【3章完結】自宅が最難関ダンジョンの隠し部屋になった件〜隠し部屋で最低限学んだスキルは、どうやら地上では強すぎるらしい〜  作者: もかの
第1章.空をも切り裂く角

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第22話.ファスト 1

 翌日。


 調べると、近くに既に初心者用と呼ばれているダンジョン──ファストがあるようなので、2人はそこに来ていた。


 地下ダンジョンタイプで、全3層しかないようだ。魔物も極端に強いのはおらず、既に踏破者もいるくらいだ。


「このくらいなら、最低限しかやってない俺らでもいけるよな」

「多分ね〜」


 ギルドにはよらず、そのままダンジョンに向かう。Fランクだとたいして良いクエストもないからだ。


「おっ、兄ちゃんたちここに来るってことはビギナーか」

「そうですそうです」

「ここはビギナーに頑張ってもらうために、地図の作成はないことになってるから、頑張ってくれよな」

「はい!」

「そこの魔法陣の中入ったら勝手に飛ばされるからな。帰りも同じ要領だ」


 軽く会話し、魔法陣からダンジョンに入っていく。


 光が収まると、いかにもダンジョンっぽいところに来ていた。


「人もちらほらはいるな」

「ま、でも昨日よりかは全然いいでしょ! それに、今日はこれもあるしね!」

「そうだな」


 そう言って、2人はおそろいのフード付き黒パーカーを目深にかぶる。


 ここに来る前に買ってきたものだ。強敵に耐えきれず、人前で亜空間収納(ディ・ボックス)を使っても正体がバレないようにするためである。


「あっ! お兄ちゃん見て見て! 早速スライムがいるよ! どんどん倒しておくねー!」

「あぁ。スライムってことはこのくらいのレベルなのかな」


 そう言って、紬はダンジョンに満ちている魔素(マナ)の1部を指先に集め、そのまま放つ。


 サラに教えてもらった技だ。体内にある魔素(マナ)には限りがある。それを弱い魔物に消費しないようにするための技である。ダンジョンに満ちている魔素(マナ)で魔法を使うことはできないので、ただ放つことしかできないが。


スライムはホログラムのように散っていった。


「最弱だしな。さて、どんどん行くか」

「はーい!」


 2人は模擬ダンジョンで何回もやってきたことなので、特に何も思わず進んでいく。


 その様子を眺めていた人たちは、一斉に騒ぎ出す。


「……は? 今の見た?」「いや見たけど何だあれ」「え、ここって初心者用のダンジョンなんでしょ? あれが初心者?」「あのビームなんだよ……」「スライムって、初心者を抜け出す最終目的なんだろ?」「スライムワンパンってたしかDランクくらいのやつがやってた気がするんだが……」


 たしかにスライムは最弱という2人の認識は合っている。ただ、一生懸命努力して5分以内に倒せるようになったら初心者卒業と言われているだけであって。

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