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【3章完結】自宅が最難関ダンジョンの隠し部屋になった件〜隠し部屋で最低限学んだスキルは、どうやら地上では強すぎるらしい〜  作者: もかの
プロローグ

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第12話.これから

「さて、お二人が戻ってきたところで今の状況を整理しましょうか」


 家具がないことが分かり、遥斗と紬は視線でサラに訴えてみたが、見事に目をそらされ、話を進められる。


「……そんな整理するようなこと、あった?」


 しれっとそれっぽいことを言っていたサラだったが、遥斗が冷静にツッコむ。


 サラと出会って1時間ちょっと。前置きをしてまでまとめるようなことはなにもない。


「コホン!!! えーっと、まずお二人はダンジョン発生による大地震でここ──アストラルの隠し部屋に来ましたね」

「お、おぉ……。強引に進むね……」


 そこからサラの話をそらすための整理話が続いた。


「──そして、今に至るのです」

「長々と整理してくれてありがとう。んで、家具──」

「それで! 2人はこれからどうしますか?」


 またも強引に話をそらされるが、サラの言ってることもかなり大事なこと、ということもあって、2人はおふざけを一旦やめる。


 実際問題、これからも今までのように生活することは厳しい。その理由として、他の人々と同じで遥斗は職場を、紬は学校を失った。


 さらに2人は自宅まで失ってしまった。


 職を失い、家まで失って社会復帰しろ、というのは無理な話である。


「……実は、1つだけ提案があります」


 サラも真面目な雰囲気になり、しょうがないか、といった様子で口を開く。


「本来、誰にも伝える予定はなかったのですが、2人はイレギュラーなので……」

「というと?」

「──……これから1か月以内に、世界の形は大きく変わります」


 まるで未来を知っているかのように、サラは2人に伝える。




「今から言うのがサラが伝えられている最後の情報になりますが、このダンジョンを作った誰かはこの世界の人々にダンジョン攻略をさせようとしています。そして、地球の職業はおそらくダンジョ()ンを攻略()するもの()が主流になるだろう、と」




「「え、なにそれ最高じゃん!」」


 サラの言葉に対しての2人の回答はこれだった。


「そうなんです……。もう、もとの生活には……え、ん?」

「アニメみたいに魔物倒せるんだろ? なにその楽しそうな世界線」

「魔法を合理的にたっくさん打てるってことでしょっ? そんなのわっくわくしかないよっ!」


 ──2人は頭が柔らかい。そういう人は多いかもしれないが、この兄妹は普通の人の理解を遥かに超えるレベルで柔らかい。


 そのせいで2人ともいじめにあってしまった。だから、2人はその柔らかさを活かし、自分の頭の柔らかさを抑えるようになった。


 今では自分の意思なく抑えられるようになっていたが、ダンジョンという人の理解を超えたものが現れたことにより、自然と昔のような柔軟さを取り戻し、すぐさまこの世界に対応したのである。


 そんな2人にとってサラの言葉には、心配なんか感じず、ただ「楽しそう」としか考えていなかったのである。


「──まぁ、そう感じてくれたなら好都合です! そして、これを理解された上で提案です! 地上で冒険者という職業ができるまで、ここで鍛えませんか?」


 世界最難関ダンジョンの隠し部屋で行われる訓練。2人は一切の迷いなく。


「「する!」」


 その一秒たりとも間を許さない言葉を聞き、サラは苦笑いを浮かべる。


 そして、キラキラした2人を眺めながらサラは、《《システムスキル》》──秘匿思念会話(アトラ・テレパシー)を使う。


『⁕⁕⁕様。よろしかったのですか?』

『うん、なんの問題もないよ。どうせ来る未来は変わらないんだからね。これからもよろしく頼むよ、サラ──いや、⁕⁕⁕⁕⁕⁕⁕⁕⁕⁕』

『了解しました』

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