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【3章完結】自宅が最難関ダンジョンの隠し部屋になった件〜隠し部屋で最低限学んだスキルは、どうやら地上では強すぎるらしい〜  作者: もかの
第2章.万物を焼き尽くす翼

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第101話.アナスターシャ 3

 スターラビットの特異種。姿形は変わらないが、一部分だけは通常種と完全に異なる。


「……ちっせー……」


 手のひらサイズとはこのことを言うのだろう。特異種特有の体の周りのキラキラで、ようやく特異種であることを認識できるが、遠目で見たらまずわからないだろう。


 ホリーの話によると、特異種は素早さが桁違いになったらしい。ただし、向こうから攻撃してくることはないため、危なくなるということはない。


 しかし、反対に捉えると攻撃するタイミングがないということでもある。


「通常種のスターラビットと同じ方法でいけ……ないかさすがに」


 少し待機してみるが、すぐに風魔法とは違った空気の揺らぎの音がかすかに聞こえてくる。おそらく、移動が速すぎるがために起こった音なのだろう。


 魔法の維持を終わり、兄妹はあたりを見渡す。しかし、逃げる速さとその身体の大きさのせいで、まったく見つけられない。


 紬は魔力眼を使用して探す。


「……うーん。魔力も綺麗に隠されてるね……。通常種のスターラビットと冒険者さん以外で魔力を放ってるのは見えないかも……」


 が、それでも見つけることができない。これぞ特異種、といったところか。


 紬にしか使えないであろう魔力眼ですら見つけられないとなると、さすがのハイドでも少し骨が折れる作業になりそうだ。


「──ふっふっふー、今お兄ちゃん『大変そうだな』って思ったでしょ」

「んなわけないだろ」

「ほんとは?」

「当たり前だろ」

「……私が言うのも何だけど、もうちょっと妹に厳しくてもいいんじゃない? って、そーじゃなくてっ!」

「俺が紬に厳しくするわけないだろ」

「そんなお兄ちゃんも好きだけども! じゃなくて! 実はちょっと練習してた新しい技があるんだよね!」


(お兄ちゃん好き……お兄ちゃん好き……お兄ちゃん好き……アナスターシャ頑張るか)


 遥斗には1つの情報しか入ってないのはさておき。


「事前付与魔法の隠密ってあったじゃん?」

「あー、ファストの隠しダンジョンで使ってたやつか。てか、俺未だにあれ使えないんだけど。どうやって習得したんだ?」


 遥斗が質問すると、紬は満面の笑みでサムズアップをする。


(うーむ可愛いしとりあえず置いとくか)


 シスコン兄、即脱落。


「それでね? 付与魔法って言うくらいだから、何にでも付与できるのかなーって思ったんだ!」

「まぁ言葉の意味通りならそうだな」

「それでそれで! 付与魔法の代表例で言ったらやっぱり補助魔法じゃん?」

「まあな」

「だからね? 補助魔法と付与魔法の与え方が同じか調べてみたんだっ!」

「……ん?」

「魔力眼使いながら、リアさんに補助魔法与えてね? その状態のままミュウさんのうってくれた魔法に隠密かけてみたのっ!」

「……わっつ?」


 紬の話を詳しく説明すると、繊細な調整のいる魔力眼を使い、その状態を維持しながら補助魔法をかけ、さらにそれ単体で難しい二重魔法をした、ということである。


 ……。


「うんどーゆーこと?」


 遥斗が質問すると(ry。


「そしたらねっ! 同じだったの!」

「過程は一旦置いといて、何が同じだったんだ?」

「なんていうか……魔法がかかるときの魔力の流れ?が同じだったの!」

「あーうん、まぁ……それで?」

「補助魔法と付与魔法の魔力の流れが同じなら、補助魔法みたいに付与魔法も人にかけれるかもって思ったの!」

「ほうほう」

「で! その練習結果いくよっ! 付与魔法・隠密!」


 紬がそう言うと、紬の姿が消えた。いや、よく目を凝らしてみると、紬のいるであろう位置の空気がわずかに揺らいでいた。


 おそらく、とてつもない技術であるからこその魔力の揺らぎによるものであろう。


 いや、そんなことはどうでもいいのだ。


「姿隠すのはエグいて……」


 それから姿を隠したまま空を飛んで特異種を探した紬は、数分で討伐まで終えてしまった。

お久しぶりです!

溜めがもうないので気ままに投稿していきます。

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