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幻影道R 第八巻   作者: SAKI
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「それでも私は前を向く」 その2

 ユカリとユイの家


「うわっ・・・何このゴミ部屋!?」


 ユイさんが退院して一月、特に何も起きることなく私は嫌な予感がして家を視察しにいくと部屋が散らかっていた。


「あ、ユカリちゃん・・・一人だと面倒臭くなって・・・ユカリちゃんの物は全部綺麗にしてるわ」


「いやいやいや!どんだけ汚したの!?取り敢えず一緒に掃除しよ!?」


 私が手伝うとユイさんは嬉しそうに頷いてすぐ終わった。


「もーユイさん、私がいないからってすぐ汚さないの!」


「うぅ、気を付けるわ」


 エミちゃんの豪邸&私達の拠点


「ユカリちゃん!?」


 ユイさんの家が片付くと次に向かうのはエミちゃんの豪邸だ。


「久し振り、元気に―――― おいこら」


 そしてまた散らかっている。


「ごめんごめんいきなり来るなんて分からなくてさ〜すぐ片付けるから」


 キリちゃんは錬金術で創った道具を適当に放り投げて急いで片付けるも普段掃除していないのがバレバレな程効率が悪かった。


「ほら、私も手伝うよ」


「えっ、でもまだ休まないと」


「いいから、一緒に終わらせようよ」


「か、神っ!」


 キリちゃんのお家は広過ぎて途中からはほぼ私が掃除していた。


「ありがとう〜あっ!そうだそうだこれ見てみて〜!」


 キリちゃんは私にお礼を言うと新たに創った錬金術の道具を私に見せびらかす。


「これならいつかは色んな星に転送できる物も創れそうかも!?」


 日々進化していくキリちゃんの錬金術は見ていてとても心地が良くて応援したくなる。


「これからも日々精進だよ♪」


「勿論だよ!」


 キリちゃんと少し話すと私は次の目的地へと移動する。門限があるから早く済ませないと。


 サナエちゃんの第二の拠点・検問所・最上階


「こら、ちゃんと寝たの?」


 いつものように入るとまず叱責された。それを宥めるカイト君に溜息を漏らしながら許して貰えた。


「調子はどうだい?」


 来客用のソファーに座らせてもらいらサナエちゃんは恐らく効能を気にして作った紅茶を持って来てくれた。敢えて言うなら、茶菓子も欲しかったな。


「うん、今の所は問題ないね」


「ホント?」   


 カイト君と話しているとまるでお母さんのように傍に座りながら何事もないか観察している。


「うん、今日はサナエちゃんに話したいことが沢山あるよ♪」


 私は最近の出来事や不安や辛いことを話した、二人共真剣に聞いてくれたり時にはサナエちゃんがきっぱり言ったり厳しい意見も多いけど私はそんな一時が幸せだった。


「今度来る頃は少しお菓子でも作ろうかしら?」


「ホント!?やった〜!!」


「ただし、ちゃんと良い子でいるのよ?」


 面倒見が良いサナエちゃんは最期まで私の事を気遣ってくれた事に沢山感謝しながら夕方まで話してしまった。

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