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幻影道R 第八巻   作者: SAKI
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「墜ちた心」 その1

「アスカちゃん!?」


 私はシスターズへと向かうとさっきの男の人の姿は無く私はアスカちゃんを探した。


「アスカ?ああーあの娘ね今は小隊長してるから今は東寮にいるよ?」


 道中シスターズの人達に居場所を聞いていくと私はある違和感を感じ始めた。


 さっきまでは胸が熱く暴走したように走っていたのに水をかけられたように冷静になる。

 

 違和感の正体、それは武器を所持していなかったり、何だか皆空元気な気がして活気が無いような?


 いや、違う。たまに見かける人は変にテンションが高い?それに・・・注射器のような痕のようなモノが首筋にある。


 私はとても嫌な予感がしてアスカちゃんを全力で探した。

 

 東寮の一階にて見つかった・・・だがそれは私が知る彼女ではなかった。


「あれ、ユカリちゃん?」


 背中越しに見えた首筋に赤い痕は紛れもなく薬に手を出している。


 地球では薬物を禁止する国があるらしい、私達は特に禁止することもなく世に出回っている。

 

「アスカちゃん!!!」


 私はアスカちゃんを抱きとめどこまで深刻化になっているのかを確認した。


「うへへ〜久し振りだね?」


 にへらと笑うアスカちゃんの身体から一緒にいた頃の高級感溢れるふんわりとしたもちもちの肌は少し感じるが何故だが不快の臭いも混じっている。


 髪はいつも丁寧に施されたであろうサラサラなのに透き通った髪質もゴワゴワしてて何だか少し油っぽい。


 こんなの・・・大好きな幼馴染みのアスカちゃんじゃない、何がここまで彼女を変化させてしまったのだろうか、何故、誰も気付いてあげられなかったのだろうか?


 それは遅れて来たサナエちゃんですら顔面蒼白にさせ、怒りや失意とも違う感情が渦巻く。


「ねーユカリちゃん♪私たくさんがんばったよ?」


 呂律が回っていないのか聞き取りづらい、そしてずっとニヤニヤしている。まるで酔っ払った私みたいだ。


「アスカ・・・」


 私が沢山抱きしめていると現実を直視出来ないサナエちゃんは口元を押さえ、膝から崩れ落ちて咽び泣く。


 その後、サナエちゃんからあの人からの情報によると【誰かが危険な毒性のある薬物を垂れ流している人物がいる】


 それは吸ったり注入すると身体の細胞を破壊して脳にも汚染を広げるとても危険な物だ、だが調べても外から持ち出された訳でもなく光星内部でしか流されていないらしい。


 そして恐らく一番懸念されるのは中毒性が高く安価で一度使ったら二度とこちら側に戻れない程強力な成分があると言っていた。


 一番分かりやすいのは重症者には首筋に赤い腫れ物が()()に並んでいる。


 私はもう何が何だか分からなくなった。分かることは・・・大好きな彼女はもう存在しないということぐらいだった。

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