「Unerwartetes Ereignis:黒き風が吹く」その2
私はユイさんと一緒に珍味が入ったパンやサンドウィッチを食べ終えるとユイさんは先人の噂話をしてくれた。
この光星には元々発展を求めるべき人間と光星が受け継がれた趣きを求めるべき人間が存在した。
今でこそ両派で別々に区切りを付けるために区間を作ったが昔は戦争まで発展していたらしい、それは現代でも裏側に潜む人達に依頼を受けて妨害行為として裏の世界では大枚はたいてくれる人が残っていたらしい。
その話が表の人達に漏れ出しているのではないかというユイさんの語る噂の真相ではないかと。
「お、おっかないね」
裏の住人だからこそ知ってる裏情報に肩を竦める、だけどユイさんは無表情のままだ。
「でもこの話はもう消えた筈よ、元を根絶させた張本人がいるもの」
えっ、それって・・・?
私はユイさんを凝視していると背後から急に触れられ情けない声を上げてしまった。
「二人ともデートですか?」
それは私の憧れで天使と小悪魔の二面性を持つノア先輩だ。
「ノア先輩!?」
今日は仕事の筈!?と私は驚いていると不吉な笑みを浮かべたのはユイさんだった。
「ほら、貴女の目の前にいるでしょ?」
えっ、もしかしてその人達を消したのって・・・?
私はもう一度ノア先輩を見ると全く理解していないノア先輩は満面の笑みを見せる。
「うふふ♪何かは知りませんがあんまり人を模索すると火傷じゃ済まないですよ?」
一瞬だけ凍りついた表情をみせた気がする、それはあまりにも唐突で仮面が外されたようにノア先輩からドス黒い感情と快楽に溺れた眼差しをしていた。
「わ、私はノア先輩のこと何とも思ってないよ!?過去を知ろうが本当は――――― っ!?」
私はやっぱり馬鹿だ、ノア先輩を思って嘘を吐こうとしてしまった。ノア先輩の人差し指で抑えられ頬にキスをされた。
「大丈夫ですよ〜♪私はもうそちら側の人では無いので水に流してくださいね♪」
何故突然現れたのかは分からない、けど最後の一言で確信した。
ノア先輩の全部を信用してはいけないことを。
「人には知って良い事と悪い事があります、過去に触れることは必ずしも良い方向へと向かいません、たとえそれが罪とは思わなくても、私がしてきたことは単なる自己満足ですのでその気になれば・・・うふふ♪」
ノア先輩は悪戯顔でユイさんにも注意――― いや脅迫した。
「ユイちゃん♪あんまりユカリちゃんに怖い事を吹き込まないでくださいね?最悪の場合―――― ですから♪」
ノア先輩は明らかに言葉を伏せた、けどその口の動きに私は寒気すら感じた。
―――― ユカリちゃんを殺さないといけませんからと。
そう一言告げるといつものにこやかな天使笑顔で去っていった。
今後一切ノア先輩の闇の部分に触れるのをやめることにした、いや、止めなければ私の命すら危うく感じた。




