「お洒落は正義!」その6
「はぁ〜新しい戦闘員かと思ったら普通の女の子だったなんて」
これじゃあ何のためにズタボロにされたのか分からないよ、新しいお家の修繕費は私達が自力で終わらせたからいいけど今後はどうしようかな。
私は冒険者ランクを上げるか仲間を増やそうかはたまた副業でも始めようかと悩んでいると各々部屋に休んでいる中、ソファーで目を閉じていた時にエミちゃんが声を掛けてくれた。
「よっ、元気足りない?」
私はエミちゃんの言葉に取り敢えず元気かなと言うとなんだか企んでいるような表情をする。
「ふふん、アタシは戦闘員じゃないけどさ地球に行って沢山学んできたんだよね☆」
エミちゃんはそう言って私に色んなお洋服を持って来た。
「そう言えば何でエミちゃんって借金地獄になっちゃったの?」
外征なら莫大な資金が必要なのは知ってるけどそれでもお嬢様であり大金持ちであることは変わりなかったのに。
「・・・それは・・・全部アタシのせい・・・かな?」
エミちゃんは深くは話してくれなかったが事の経緯を少しだけ話してくれた。
エミちゃんは貴族やら王族、お姫様やお嬢様という概念はとても嫌っていた。
少女の頃、金持ちなら綺麗な礼装で平民は質の悪い布を着せればいいと両親は洗脳するように聞かされていた。
それは同時にエミちゃんの心を火を点けてしまった。
エミちゃんは全ての人に服の自由、着こなしや服の無限大な力を信じていた。身なりは世間体から物凄く必要な身分証でもある、どんなに仕事が出来ても身なりが悪ければ偏見や嫌味、尾ひれが付いた噂が飛ぶ。
最高の人材だとしても身なりが悪ければ生きてはいけない、そう思ったエミちゃんはいつか自分の店を開き、上下に左右されず素敵な服を着て見た目だけで判断される世の中を変えたくて多様性のある地球へと何度も訪問して学び、身なりをよくする物全てをエミちゃんは取得した。
だがそれは同時に両親と絶縁関係まで発展し両親とその執事やメイド全てを引き連れエミちゃんが知らぬ間に消え去り消息を絶ったらしい。
エミちゃんはいつの間にか借金となっていた費用を返すことが出来ずに債権者の圧力、上の人間からの精神的負担と天涯孤独となってしまいついに逃げ出してしまった。
それでもエミちゃんは目標を果たすために粘り、生きる為に汚い仕事を受け、筆舌に尽くし難いことばかりだがそれでもエミちゃんはあの気持ちだけは忘れずに生きていたところを私達が助けに来たらしい。
「もしあのままあのバケモンを放っておいたらいつの間にか食われるところだったからゆかりんは命の恩人だね☆」
前向きに明るく人生を棒に振ってしまったのにエミちゃんは家を取り戻すと今度は目標を果たす為に店を開こうとするなんて“普通”じゃないね。
「はい、アタシの話はおしまい!本当はもっと複雑なんだけどーところでさ当面の目標はどーすんの“リーダー”?」
ぱん!と手を叩くとエミですは爽やかな笑顔で要求する。
「そうだな・・・当面は」
「あっ!これから予定空けられる?」
「私に聞いた理由は!?」
答えようとしたその数秒、話を遮ってエミちゃんは私の手をギュッと握った。
「ゆかりんは服に興味ありあり?」
訳が分からないが唐突にエミちゃんは服に関して答える前に強引にもエミちゃんの部屋まで行かされることとなった。
エミちゃんが仲間になった☆




