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幻影道R 第八巻   作者: SAKI
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「元お姫様を仲間にしよう!」その6

 ゼーナちゃんが叩き落としたのは何と奇妙な細長い身体をした尻尾に大鎌のような歪曲した武器になっているではないか。


 あんなものに喉元なんかやられたら一撃で葬られるだろう。


「キシャアァァァァァ!!」


 私は敵が逃げないようにトリックバスターを撃とうと構えたが何故か弾丸が出ない、おかしいな、初めて使った時はすぐに出た筈なのに。


 私がトリックバスターに翻弄されているとその化け物は態勢を整えて消えてしまった所で漸くトリックバスターが放たれた。


「嘘、今更!?」


 この武器、もしかして相当癖が強いのでは?まだまだ未知数な武装に驚いていると。


「ユカリ!!前見ろ!前!!」


 トリックバスターとにらめっこしていたその時、“いつの間にか”太腿が斬られていた。


 深い切り傷に血が一気に噴出るように流れ、私は地べたに倒れ込む。


「ちっ!?」


 私が斬られてユイさんは気を取られ背後から横に斬られてしまった。


「どうにかしてアイツを止める手立ては!!」


 防ごうにも化け物の姿を捉えるのに一苦労、追いかけても速さに差がある。


 ここは恐らく化け物の狩り場、地の利の軍配はあっちにある。だからといってこの場に留まるとしなやかな尻尾による強襲されて持久戦に持ち込むには危険が大きい、一撃で倒そうにも残像を負うだけで徒労になる。

  

 せめてアイツの攻撃パターンさえ掴めれば防御出来るのに!


「クソ、埒が明かねぇ!ユカリ、なんか手はねぇか?」


 そんな事言っても!!動こうにも動けない・・・・待てよ?何も全員で狙う必要はあるのかな?誰かが引き付けて、誰かが足止めした所を一撃で倒せる火力があれば・・・っ!!


「ゼーナちゃん!!敵を引き付けれる!?」


 私は大声でゼーナちゃんに伝えるとゼーナちゃんは頷いて猛スピードで突っ込む、ゼーナちゃんの先程の能力なら化け物の攻撃でも多少防げる筈。


「うわ!?」


 だが事は簡単にいかず私の背後を取り化け物は鉤爪が振り翳す。


 避けられない!!とせめて急所を外そうと背を向けたまま目を瞑るもその攻撃は当たることは無かった。


「大体把握したわ」


 なんとあの俊敏の化け物の腕をユイさんは掴み投げ飛ばす。


「ゼーナ、持久戦に持ち込むわ、お願い」


「承知しました」


 二人は投げ飛ばした化け物を私達から引き剥がし狙われないように交互に攻撃を仕掛ける。


「ユカリ、後方から援護するぞ」


 その間ユーゴ君が奇妙な足腰と腕部に着いている拳型の武装から炎が吹き出して一気に距離を取る。


「す、凄いね!」


「離脱用のバーニアだからな、これで形勢は逆転だ」


 私はキリちゃんから作ってもらった火薬玉と油壺を投げて最後に魔力マギアが枯れるまでトリックバスターを撃ち込んだ。


 撃てば撃つほど魔力を吸い取られる不思議な武器、その弾は本当にランダムで粘着弾、ペイント弾、榴弾が間隔を空けて放たれる。


「うぅ、全然当たらない!」


 集弾性は皆無だからどこ飛ぶのか分からない、援護になってるかどうかも怪しい。


「ユカリちゃん、仕掛けて来るわよ!!」


 形勢は逆転した、だが化け物の底力を私達は測れていなかった。

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