表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幻影道R 第八巻   作者: SAKI
21/79

風の悪戯に従うお姫様「お嬢様のようなお姉さん」その6

「ノア先輩のピンチは私のピンチ!私達で良ければ手伝うよ!」


 扱いやすい女の子で助かります。ユイちゃんはボソッと何か言ってますが無視しましょう。


 酒場に戻り二人に臨時として雇い制服が無いので二人には私が製作した制服を身に纏い仕事の説明を一通り終えて作業開始しました。


 三時間経過するとユカリちゃんは恐ろしくも適応して私達と連携する程度に上達してユイちゃんはユカリちゃんとの呼吸に合わせて仕事するので恐ろしくも二人とのお仕事は流れるようにこなしてしまいました。


 五日目になると最早従業員と差が変わらず何よりドラセナちゃんより高い人気を誇ってしまい二人の冒険者は同業者から【冒険者辞めて雇って欲しい】と言われた時には私は開いた口が塞がらないまでになりました。


 私もお二人と共に過ごす時間がとても有意義で欲しくなってしまいます。


 ですがそんな日々も寂しくついに休養期間の予定していた日が終わり二人は今日限りで辞めてしまうのが名残惜しく二人にはお給料に色を付けて渡すもユカリちゃんは何故か拒否サれてしまいました。


「私はノア先輩とお仕事出来ただけで満足だから受け取れないよ」


「だ、駄目でよ!労働の対価なんですから!」


「いいの♪ユイさんと分けるからさ」


「えっ?なんで??」


「二人で共有するって言ったよね?だからお金も半々だよ」


「・・・・ケチ」


「どうせユイさんお金溢れるほど持ってるでしょ?それとも何か買う予定あるの?」


「ユカリちゃんの為に美味しい物作る」


「マジ!?やった〜!!労働の対価はユイさんと一緒だ!」


「うん///」


 二人は私の言葉を挟める余裕が無いくらいに二人だけの空間を作っていちゃいちゃしながら帰ってしまいました。


 後日、私はユカリちゃんの家に忍び込みテーブルに書き置きしてお給料を渡しました。


 こんな出来た子を無給で働かせるのは大人として見過ごせなく感謝の礼とデートのお誘いを込めて書いたのできっと受け取ってくれるでしょう。


 なにはともあれ危機を回避した私は後日ユカリちゃんを訪ねて冗談交じりに酒場の雇用を話しましたがユカリちゃんに清々しいくらいに丁重に断られてしまいました。


 今回は振られてしまいましたがいつかまたユカリちゃんとお仕事出来たらと思いに耽りながら一日を終えました。 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ