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幻影道R 第八巻   作者: SAKI
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風の悪戯に従うお姫様「お嬢様のようなお姉さん」その2

 背後から誰か付いてくる気配を確認、女の子ですか。最近は私の事が気になる人が増えてきましたが今回は悪意が無さそうな目で特徴的なミニスカートを穿く少女は恐らくあの子でしょう。


「ユカリちゃん?」


 私はその名前を呼ぶとユカリちゃんは私だと確信するととことこやって来た。


 相変わらずお洒落好きな彼女は発展途上地区だとしても服装がとても可愛らしく年相応な美少女に近いと私は評価しています。


 話を聞くと私服の私が珍しくてわざわざ彼女は尾けてきたと。


「ふふ、シロートさんが危ないことしてはいけませんよ?」


「えへへ!あまりにも美人過ぎてびっくりしたんだもん♪」


 ユカリちゃんは甘えん坊なのか基本的にほぼゼロ距離会話です。顔が近くて大人の私でさえ胸がドキドキする時があります。


「尾行してきたからにはお買い物手伝ってもらいますよ〜?」


「ふえっ!?」


 ユカリちゃんの手を握りお買い物へと。


「責任・・・・取ってくれますよね?」


 にこっと笑うとユカリちゃんは可愛らしい反応が見れて大満足です。頬が赤いユカリちゃんもまた可愛いです。


☆★☆★ 商業区にて


「う〜ん、特に欲しい物はありませんね〜ユカリちゃん!何か欲しい物はありますか?」


 アクセサリー店に足を運びましたが近未来区とは違い鮮やかな装飾品は少ないみたいで近くにあるスカートもありますが白色が無くて困りました。


 ユカリちゃんを横目に見ると彼女は目をキラキラさせていたので袖を引っ張り質問しました。


「あ、でも今は持ち合わせが・・・」


「可愛い後輩なんですからなんでも買ってあげますよ♪」


「ならノア先輩が欲しい!」


 ぎゅっと手を握りながらキラキラさせながら困ったこと言われました。ほんのり頬が熱くなってしまい照れ隠しに頭を撫でました。


「ふふ、そういう冗談を言うと本気にしちゃいますよ?」


「ノア先輩可愛いし優しくてお母さんに欲しいな!」


「あらあら♪嬉しいこと言ってくれますね〜♪」


 やっぱりユカリちゃんもお母さんに愛されたかったのでしょうか?いえ、当然ですよね、


 母の愛情は子供にとって最強の栄養なんですから。その栄養が取れないとダメ人間になってしまいますからね。


 ユカリちゃんにはそれが無いのに立派な優しい女の子になるなんてサナエちゃんは子育て上手なんですかね?


「ほーら、早く選んでください」


 冗談はさておきユカリちゃんに提案するとユカリちゃんは二つのリボン型の髪留めを持ってきて買い物を済ませました。


「ノア先輩〜!お揃いにしよ!」


 一つはピンク色、もう一つは純白な白、ユカリちゃんは意地悪さんですね。


「頂戴しますね♪」


「へへ〜♪ノア先輩とお揃い〜♪」


 二人して同じこめかみに付けると何だか姉妹の気分ですね。


「お昼、如何ですか?」


 少し頬が熱く、休憩がてらに二人で食事を楽しみました。


 まだ頬が熱いですね。

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