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勇者パーティーから追放された最底辺職業〜絶対に錬金術で成り上がってやる〜  作者: 鏡石 錬


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40話、勇者、新たなダンジョンに挑戦する

 ━━━━勇者シャインside━━━━


 手痛い出費になったが、聖剣は傷1つもなく新品な状態になって戻って来た。ギルもハルバードが壊れてしまい、中古で良品を見繕い、研磨を掛け装飾品を所々取り付け新品同様にした。

 女2人もケアや破れた衣服や防具を新調した。やはり冒険者ハンターでも勇者パーティだ。強さも求められるが、何より気品さ……………形や美しさが最重要とされる。

 ボロボロな姿なんて民衆には見せられないし、同じ冒険者ハンターなら尚更だ。

 そんな活動をやってれば、王城から毎月支給される活動費とクエストの報酬にダンジョンのドロップ品を換金しても貯金は、ほぼ出来ない。

 それに今回は、無能で頼りたく無かったカイトに頼み込み聖剣を修復した。この事は、まだ仲間の誰にも言ってない。言えるはずがない。もしバレたら、良い笑い者だ。


「それで、今度は何処のダンジョンにするんだ?」

「Bランクの手頃なところにしようと思ってる」

「Bランク?そんな楽勝なところで、発散出来るかよ」


 全く、この脳筋は。お金の工面をする側の気持ちを考えろ。AやSランク帯のダンジョンになってくると潜る時間が1日や2日とは利かない。むしろ、1週間や最悪1ヶ月以上は掛かる。それだけ広大で魔物モンスターが強くなってくる。

 そうなってくると、いくらドロップ品が高額で売れても元が取れずに赤字となる。

 むしろ、Bランクまでのダンジョンの方が時間や難易度のバランスが、ちょうど良く旨味がある。


「そういうな。今、俺達は金欠なんだ。Aランク以上を挑んで失敗したら、俺達破滅だぞ」


 カイトを追放してからシャインは始めてカイトぽい事を言ってる。だが、本人はそれに気付かない。

 他の3人も気付かない。今までお金の管理もカイトがやっていた事に気付いていない。

 いや、シャインだけは国から補助金を貰うための手続きをカイトを追放してからやってるため知っている。


「チッ、わーたよ」


 全然納得してないギル。お前が力任せに武器を振るうから直ぐに壊れるというのに。


「面倒臭いわね」

「お前も散々衣服や装飾品を買ってるじゃないか」

「なによ、悪い?勇者パーティに入れば楽に儲けて、贅沢が出来るって聞いたからよ」

「限度ってもんがあるだろ」


 シャルロットが一番の金食い虫かもしれない。俺は勇者としての名声を。ギルは強きものと戦いたいという脳筋的な考え。そして、シャルロットは贅沢をしたい一心だ。


「それを言うならルーフィンもじゃない。教会や孤児院に無償でお金を送っちゃってさ」

「シャルさん、罰当たりな事を申しますと、いつか天罰がくだりますよ」


 心の奥底では、ルーフィンに今直ぐ寄付を止めろと言いたいが、それは出来ない。

 何故なら、ルーフィンが寄付をしてる孤児院や教会は全て勇者を崇めてるシャイン教に入ってるからだ。

 ルーフィンの寄付が途絶えたら、批判殺到罵詈雑言の嵐となる。それだけシャイン教の信者数が半端ないのだ。それだけは避けたい。


「ねぇ、シャインからも言ってよぉ。無償でお金を送るのを止めろってさ」

「シャイン教を敵に回すもんだ。君がシャイン教を止めてくれるなら話は別だが?」

「ぐっ…………無理よぉ。それと今まで気になってたんだけど、何で同じ名前なの?」


 ギルもウンウンと頷いてる。それは僕も知りたい。勇者に決まってから、名前を解明されられたのだ。元の名前を言おうとすると、頭がいたくなる。


「それは神のみぞ知る事です」

「つまり、誰も知らない事ね?」


 先代のそのまた先々代の勇者もシャインという名前だったらしい。何でシャインという名前なのかは誰も知らない。


「それで何処のダンジョンに行くんだ?」

「それは、Bランクダンジョン『マグマダマリ』だ」


 名前の通り、マグマが常に吹き出してるダンジョンであり、Bランクダンジョンの中でも高位に位置する事で有名なダンジョンだ。

 だが、難易度が高い代わりに貴金属や宝石がザクザクと見つかるお宝ダンジョンの1つでもある。

 そこで『マグマダマリ』の攻略に必須なアイテムが2つある。それは、《水冷ポーション》と《火避けの水着》だ。

 《水冷ポーション》は飲むと、周囲の熱気から守ってくれる。これを飲まないと、瞬時にマグマの熱気で倒れてしまう。

 《火避けの水着》は、マグマの熱気やマグマ自身で防具が使い物にならない。そのため、リゾート気分になるが、この装備が必須となる。


「ほら、好きな《火避けの水着》を買って来るが良い」


 男物はそんなにデザインは多くないが、女物は別だ。《火避けの水着》専属のデザイナーがいる程に種類が多様にある。

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