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3話、錬金術テスト

 ・低級ポーション+

 低級ポーションよりも1.5倍回復力が高いポーション。10年は劣化しない。


「で、出来上がってます。それに、この+って何ですか?!それに回復力が高くて劣化しない?!意味分かりません」


 シーラの頭から煙が出てる。どうやら俺の低級ポーションを見てオーバーヒートしてしまったみたいだ。


「キッヒヒヒヒ、何を騒いでるんだい?」

「ぎ、ギルマスこれを見てください」

「どれどれ…………」


 ギルマスがシーラの手元を覗き込み【鑑定】を使用する。数秒、俺の作製した低級ポーションをじっくりと見渡す。


「ふむ、これをお前さんが作ったのじゃな」

「はい、そうです」

「もう一度作ってくれるかのぉ?今度は、儂ら二人が見てる前で」

「はい、分かりました」


 少しは予想出来たことだ。普通はアイテム名の後に+なんて付かない。

 俺以外にそんなアイテムを作製したと、5歳に【女神の宝珠】にて錬金術師と認定されてから聞いた事がない。


「では、行きます。【抽出】」


 片手にキュルル草を持ち【抽出】を行った。キュルル草は、見る見る内に液体へと変貌し宙に浮いた。溢さない内に小瓶へと移した。


「はい、出来上がりです」

「………………」

「キッヒヒヒヒ、こりゃぁとんだ大物がウチに来たようだ。お前さん、名前は?」

「カイト━━━カイト・ハイデンバーグです」

「では、カイトちょっと来な」


 ギルマスに急かされながら着いて行く。シーラは無言で直立不動のまま気絶していた。


「ほら、入りな」


 ギルマスに案内されてたどり着いたのは、本がずらっと並んでる書庫らしき部屋である。

 本は高く一般市民では、先ず買う事すら出来ない代物だ。それが、本棚に敷き詰められている風景にカイトも驚きを隠せないでいる。


「キッヒヒヒヒ、これに見覚えがあるではないかい?」

「こ、これは【女神の宝珠】ですか?」


 書庫の中央にあるテーブルに鎮座させられてるのは、見間違うはずがない。5歳の時に見た【女神の宝珠】だ。

 教会にしか置いてないのではないか?!なんで、ここにあるのか理解に苦しむ。


「キッヒヒヒヒ、半分正解と言っておこう。カイトは、5歳の時に職業は何て出たのか教えてくれぬか?」

「あっはい、錬金術師と認定されました」

「キッヒヒヒヒ、お前さんも知っておろう。職業が進化する事を」


 それは知ってるが、大抵は進化せずに一生を終える人が大半だ。進化しても知る機会は、そうそうない。

 冒険者ハンターギルドに【裁定の水晶】という【女神の宝珠】の劣化版があり、それで確かめるしかない。

 だが、お金が掛かり進化したと勘違いだったら恥を掻くだけだ。だから、滅多にやる人はいない。

【鑑定】でも確認出来るが、上位職業と最上位職業は確認出来ない。下位職業のまま表示される。


「俺の職業が進化していると?」

「キッヒヒヒヒ、それ以外に説明出来るかね?道具を使わず【抽出】する神業は、上位以上でないと出来ない代物だがね。ただの錬金術師には出来ないのじゃよ。キッヒヒヒヒ」


 俺の職業が進化している?いや、何処かで実感していたかもしれない。

 ただ単に考えないようにしてただけだ。ここでなら思う存分に錬金術師の才能を爆発させられるかもしれない。


「キッヒヒヒヒ、これは儂が改良した【女神の宝珠・改】さね。これでカイトの職業を見よう。さぁ手を置くさね」


 ギルマスの言う通りに【女神の宝珠・改】に手を置いた。5歳の時みたく光り出し、俺のステータスが露になった。


 ・名前:カイト・ハイデンバーグ

 ・性別:男

 ・種族:人間

 ・職業:黄昏

 ・レベル:150

 ・年齢:13歳

 ・HP:C

 ・MP:SS

 ・攻撃:B

 ・防御:C

 ・魔攻:A

 ・魔防:B

 ・俊敏:C

 ・運:S

 ・固有武装:素材の次元鞄

 ・技能スキル:鑑定、開示オープン、黄昏

 ・魔法:収納魔法

 ・称号:ハイデンバーグ家長男、冒険者ハンターランクE、転生者

 ・加護:錬成神


「黄昏?」


 聞いた事のない言葉で職業、技能スキルにもある。これは一体?


「ギルマス、あのぉ…………」

「……………こ、これはまさか……………ブツブツ」


 ギルマスも俺のステータス内容に驚愕してるようで俺の声が届いていない様子だ。

 ギルマスが落ち着くまで待つ事にした。驚愕してるが、明らかに何かご存知の様子でもあったからだ。


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