表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者パーティーから追放された最底辺職業〜絶対に錬金術で成り上がってやる〜  作者: 鏡石 錬


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

26/49

26話、薬師ギルド

━━━カイトside━━━


 カイトは今、冒険者ハンターギルドへ来ていた。特に依頼を受けに来た訳ではない。

 頼まれていたポーションを納品しに来ただけなのに、何故ギルドマスターのドランに呼ばれているんだ?


「カイトくん、わざわざ悪いね。本来なら広まるまで時間が掛かるはずだったのだが、何処かで聞き齧ったようでね」


 何の事だか分からないカイトは、首を傾げ?を頭いっぱいに浮かべている。


「こちら薬師ギルドのギルドマスター:フリュール・リングランドだ。《低級ポーション+》の出所を探ってココに来た訳だ」

「お初にお目見え致します。ワタクシ、薬師ギルド…………ギルドマスター:フリュール・リングランドです。フリュールと呼んでください」

「か、カイトです」


 耳が尖ってる。ルーシィと同じ森精族エルフだろうか?ただし、肌が漆黒でルーシィよりも露出が激しい服装をしている。


「もしかして黒森精族ダークエルフは初めて?」


 黒森精族ダークエルフ森精族エルフと対を成す種族だ。カイトにとって初めて見る種族だ。


「すみません。ジロジロと見ちゃって」

「うふふふふっ、良いのよ。ワタクシ、可愛い子好きよ?」


 ルーシィとは、また違った色気でカイトはタジタジだ。まともに顔が見れる気がしない。


「ゴホン、えぇ良いか?話を進めたいのだが?」

「あら、ごめんなさい。つい、可愛い子を見るとからかいたくなっちゃうの」


 からかわれていたなか?!そうだようなぁ、明らかに年齢が離れているからな。


冒険者ハンターギルドに卸して貰ってる《低級ポーション+》、《低級ポーション+イチゴ味》、《低級マナポーション+》、《低級マナポーション+ブドウ味》が薬師ギルドに知られてしまったのだ」

「はぁ?」

「その言い方だと冒険者ハンターギルドにスパイを送ったみたいではありませんか?」

「違うのか?」


 バチバチとギルドマスター同士で火花が散ってる。早く帰りたい。居心地が悪くて、ココにいるの場違いではないか?


「あのぉー、俺帰っても良いですか?」

「「ダメだ(よ)」」


 うぅ~、胃がキリキリと痛い。


「ワタクシのところにもカイト君のポーションを卸してくれないかしら?」

「薬師ギルドに?」

「お前のところで作れるだろうが」

「いいえ、+付きは作れない。今後の新人教育や研究のために」

「えぇ、良いですよ」


 断る理由が見つからない。というより、もしも断ったら地の果てまで追い掛けるとフリュールの瞳が語り掛けてくる。


「やったぁー。ありがとう」

「ぐむっ」


 フリュールに抱き着かれた。ムニュンと豊満なカイトの顔面を覆い尽くす。それに所々、露出してる肌が当たり下手に抵抗出来ない。


「おい、カイトくんの顔が蒼白くなってるぞ」

「あっ、ごめんなさい。ワタクシ歓喜極まると抱き着くクセがあるの」

「ゴホゴホ、いえ大丈夫です(むしろ、ご褒美でした)」


 息苦しいかったが、カイトも男だ。見目麗しい女性に抱かれて死ねるのなら本望だ。

 だけど、自分の年はまだ13歳でフリュールは見た目では20歳は越えているように見える。

 ただ、森精族エルフ黒森精族ダークエルフもそうだが、人間以外の種族は見た目と年齢が一致しない。


「そうか大丈夫なら良いか。と、それよりカイトくんのポーションは冒険者ハンターギルドが先に卸してくれるよう頼んだんだ。薬師ギルドが出しゃばるんじゃねぇよ」

「良いじゃない。薬師ギルドは他に売る積もりは無いわよ。言ったじゃない。今後の新人教育や研究のために使うって。だから、そんなに量は必要じゃないのよ。たまにこちらにも卸してくれれば良いだけだから」


 カイトは、どちらの考えにも共感出来る。冒険者ハンターギルドに卸し、ただ単に冒険者ハンター達が買い、自分や仲間の傷を治すのも良し。

 後進の育成や研究をするという薬師ギルドに卸し、カイトのポーションよりも優れたポーションの作製や技能スキルの向上に励むのも良し。

 カイト的には薬師ギルドの方が面白そうだ。自分が作製したポーションを解析してみろと挑戦してる気分となる。


「俺的には然程大変の仕事ではないので、先程言いましたが承りますよ」

「あんたより話が分かるじゃない」

「ぐぬぬぬぬぬ」

「さぁ、これが薬師ギルドのギルドカードよ」

「えっ?!」


 急に目の前へ自分の名前と薬師ギルドと書いてあるカードを見せられる。


「ランクはCからね」

「えっ?!」


 二度目のえっ?!である。ただ単にポーションの納品が決まっただけなのにCランクは破格である。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ