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最弱魔王の転移  作者: 小森 優也
2/7

1話 検査をする魔王

 光が弱くなっていく。

 耳も聞こえるようになってきた。


 「どうやら無事に儀式は終わったようだな」

 「はい」


 ようやく聞こえた声は2人の男の声。1人は偉そうに喋っている中年小太りの男。もう1人は、お爺さんみたいな声だった。


 周りを見ると、いかにも『玉座の間』みたいな部屋だった。

 僕らが座っている床には魔法陣が書かれている。

 そして僕らの周りには、鎧を着た衛兵と思われる人達。


 「ここは何処だよ!」

 「あんた達は誰だよ!」

 「みんな無事か!」

 

 戸惑いを隠せないクラスのみんなの声が飛び交う中。


 「静まれ‼︎」

 その一言で、あらゆる音が消えた。


 数秒間無音が続いた。口を開いたのは、お爺さんだ。


 「皆さま、突然の転移申し訳ございません。」


 このまま、この人から説明を受けた。

 やはり僕らは、転移していた。理由も、よく聞くような『魔王の討伐』ということだった。そして、僕らの中に『勇者』の資格を持っている人がいるということ、その人と一緒に召喚された者は『勇者パーティー』に入ることになるとも聞いた。


 そんな流れで、勇者を探すために検査を行うことになった。

 みんなが不安になっている中、僕はワクワクが止まらなかった。なぜなら、こういう展開で勇者になるのは、僕みたいな奴だと相場が決まっている。


 検査方法はかなり簡単で、薄汚れた紙に自分の血を垂らすだけで良いらしい。

 みんなが怖がってやらない中。


 「じゃあ、俺から行くぜ」


 冬馬が名乗り出た。

 正直こいつは、サポーターとかになると思う。

 冬馬が紙に血を垂らす。


 「おっ、なんか出てきた」


 やはり、ステータスを見るための紙だったらしい。


 「えっと…。職業は……勇者だーー!!」


 「えーー、冬ちゃんスゲー!」

 「櫻井くんすごいね」

 「流石は、冬馬だな」


 絶対あり得ないと思っていた冬馬が勇者になった。


 「よーし、みんな!俺に続けー!魔王を倒して英雄にしてやるよ!」


 この声で、みんなが賛同した。(僕以外)


 「次は、僕が行くよ」

 今度は蔵馬だ。


 「えっと…。聖騎士?」


 「聖騎士だと!?」

 王様が驚きの声を上げる。


 聞けば、この世界では、聖騎士になるための修行が厳しいものらしく、誰もやってくれない職業らしい。


 でもその分、強さも勇者と肩を並べるくらい強いみたいだ。

 この2人の後に続こうと、クラスのみんなが「やりたい」と言い出した。


 「よし、俺は戦士だ!」

 「わたしは、魔法使いよ」

 「僕は、暗殺者!」


 色々な職業を聞く中。


 「わたしは…聖女⁉︎」


 「「「えーーーーーー」」」

 それを聞いた誰もが驚きの声を上げた。


 話によると、

 聖女とは、この世の全ての回復魔法・サポート魔法を使いこなす事が出来る人に与えられる職業らしい。

 だからこそ、この職業になれるのは1億人に1人の確率らしい。


 そして、一番最後は僕がやることに。


 血を垂らして浮かび上がった文字は、スタータスを表していた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名前:伊神晴哉

年齢:16歳

職業:魔王

魔法:転生魔法

スキル:経験値アップ

称号:最弱の魔王

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 「…え。ま…魔王⁉︎」


 

 

このペースで、毎週月曜日に投稿しようと思います。

この物語は、まだまだ続けるので、もし良ければ次の話も見てください。

お気に召しましたら、ブックマークや評価、コメント、感想を聞かせていただけると嬉しいです。

よろしくお願いします。

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