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これ、うちの畑で取れたスライムです  作者: 林檎酢
バージョン3【歴史の遊戯】
25/98

最強のふたりと【雲本体】との対決…

 翌日二人はログインして武装をし始めた。

 その後、何も考えずにとりあえずボスと戦うことにした。

 扉の先には二人が倒したはずの水滴と結晶がいた。二人は身構えたがそれは襲ってこず、とても小さなものに分裂した。その細かなものはお互いに絡み合い、やがて大きな一つの白い雲となった。

 二人は何かを察知してお互い逆にかわした。

 先程まで二人がいたところには雨や雷が降り注ぎ、少し遅れていたらやられていたかもしれない。

「【風神・雷神】!」

 さばじろうがそう叫ぶと背後から雲に乗った巨大な鬼が2頭現れた。それらはさばじろうの後ろに行き、体内へと入っていった。それにより得られるのは【STR】と【VIT】、それから【AGI】の上昇。これはさばじろうの隠し玉だったが、こいつはやばいと判断し、使ったのである。

 一方で、

「さばじろう頑張ってねぇ〜【臥竜鳳雛】してから【春眠(シュンミン)不覚暁(アカツキヲオボエズ)】。すやぁ…」

 まーちゃんは寝始めた。しかしさばじろうはそれを察し、【挑発】で雲の注意をこちらへと向けた。

 10秒間耐えたさばじろうはそろそろだと思い仲間へバフをかけるスキルを一気にまーちゃんへ使用した。

 そうしてまーちゃんは現段階最強【STR】記録保持者、および現段階最強【VIT】記録保持者、および現段階最強【AGI】記録保持者、および現段階最強【INT】記録保持者、および現段階最強【DEX】記録保持者となった。簡単に言えば現段階最強ということである。

 そうしてまーちゃんは一歩一歩白い雲に近づいていき…

「【発掘】【神速拳】【自己爆発(HPボム)】【地形ノ魔人(フィールド・ゴーレム)】の手!後、これまで忘れててごめんペットちゃん!と【表裏一体】!と【麟鳳亀龍】も忘れてた!色々忘れてたけどあたぁっく!」

 そのスキルの数々でこのフィールドはカオスな状態となった。わけのわからないほどの爆発、飛行する拳、巨大なスライム、4匹のケモノたち…をもう一度繰り返す分身。

 さばじろうはこれを見て謎の対抗したい欲が湧いてきた。

 その結果。

 雲は倒れた。その最後はあまりにも早かった。実はこの雲には第4形態くらいまであったが、その様子を確認できないくらいすごい火力で倒されていた。

 すると宝箱がそれぞれの前に現れた。

「報酬!は巻物…また。でもこれは別にあっても困らないからよし」

「これは水晶球送りだね」

 それぞれ考えることは違ったが満足そうなのにかわりはなかった。

 まーちゃんが手に入れたのは【光線(レーザー)】【反射】【蓄電(バッテリー)】の3つのスキルだった。

_____________________________________

光線(レーザー)

光でできた細い線で攻撃する。ダメージは【INT】依存。


【反射】

光属性の攻撃を跳ね返す。威力はもとの威力の1.8倍。


蓄電(バッテリー)

光属性の攻撃を吸収する。宣言することで光属性の攻撃の威力増加。

_____________________________________

 これは先程瞬殺した雲が使う(はずの)技だった。

 まーちゃんはまともな遠距離魔法系を覚えて嬉しそうだった。

 満足そうな二人は奥にある魔法陣に乗ってもとのフィールドへと帰っていった。

「まーちゃんはこれからどうするの?」

「私はもう帰るかな。さばじろうは?」

「私はまだここで暴れとくよ」

 そうして二人はそれぞれの道へと戻った。




 と言っても、まーちゃんはすることがなかった。

 そのため、この前のアップデートで追加された【鍛冶】や【裁縫】を試してみることにした。

 まずは【鍛冶】だ。まーちゃんはそれに必要な道具は持っているものの初心者用のものなので新しく作ろうというわけだ。

 【鍛冶】のための道具である【炉】の前に立った。

「えーっと、確か…【鍛冶】!」

 その声とともに目の前に金色の帯が出現する。その上には右往左往する線もある。まーちゃんが右手に持っている鍛冶用ハンマーを振り下ろすとそれはあたり前のことだが、金色のところに止まった。

 するとその画面が閉じ、現れたのは【超成功】という文字ときらきらひかる新品の鍛冶用ハンマー。

 この【鍛冶】では本当は帯の色が金色だけでなく【成功】を表す赤色や【失敗】を表す青色、そして何か変わった効果がつくことを表した黒色もあるはずだったが、まーちゃんの【DEX】が高すぎたため【超成功】を表す金色しかなかったのである。

 そのような感じでまーちゃんは裁縫道具や調合道具などを作成した。もちろん全て【超成功】だった。

 まーちゃんは嬉しそうな顔で次の【裁縫】を始めた。

 【鍛冶】と同じように対応する道具の前で宣言するとその作業が行えるのだが、【裁縫】の場合はミシン机だった。

 まーちゃんはそのミシン台の前に行くと、

「【裁縫】しますっ!」

 と宣言した。

 目の前には鍛冶と同じく金色一色の帯。

 こちらも本当は赤色などの色があるのだが、【DEX】があまりにも高すぎるとこうなってしまう。

 まーちゃんは適当なところでそれを止めた。

 結果は言うまでもなかった。

 そこにあるのは可愛らしい服や帽子の数々。帽子はふわっとしていて雪だるまの刺繍が施されている。そしてその作品をある人物のもとに届けに行った。


「えっ、こんな素敵なものただでくれるの?」

「もちろん!情報いっつもくれるからそのお礼だよ」

「ありがとう!」

 その相手はフェスティだった。

 フェスティは一旦家へ帰り、しばらくしてからまた戻ってきた。今作った服を着て。

「似合う?」

「うん!すっごく似合ってるよ!作ってよかったぁ」

 まーちゃんはこの服を作って本当に良かったと心から思った。

 そうして気分のいいまま現実へと戻ってきた。

読んでいただき、ありがとうございます。

今回はあとがきを少し。

この【これ、うちの畑で取れたスライムです】ってなんか言いにくいし長いですよね。

ということで、なんかいい感じの略し方を募集します!

なんでもいいです。「これうち」とか「うちすら」とか「うちはた」とか、ほんとに何でも。

でも流石に関係ないのはやめていただけるとありがたいです。

感想などで言っていただけると幸いです。

言いにくくてもしっかりと返信するのでご安心を。

後、まーちゃんのライバルをもう一人作ろうと思うのですが、それも案を出していただけすとありがたいです。

長かったらすいません。でも、その件も、この【これ、うちの畑で取れたスライムです】も引き続き、よろしくお願いいたします。

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