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これ、うちの畑で取れたスライムです  作者: 林檎酢
バージョン1【歴史の誕生】
2/98

何も知らずダンジョンへ…

まーちゃんがこの世界で始めてみたのは、NPCとは思えないほど普通に話す人々、食料を購入するプレイヤーなど、現実と言われても違和感のない風景だった。噴水の周りに集まる人々は、真琴の近所の公園の光景に似ていた。そんなことを考えつつ、真琴は自分のステータスを確認しようとしていた。

「ステータス確認!」

 その声とともに、半透明の白いパネルが出てきた。

_____________________________________

まーちゃん Lv.1

【HP】12/12

【MP】5/5

【STR】0【装備+5】

【VIT】0【装備+15】

【AGI】0

【DEX】50【SP+100】

【INT】0


【装備】

頭【初めての麦わら帽子】

体【初めての農家の服上】【VIT+10】

ズボン【初めての農家の服下】【VIT+5】

手袋【初めての農業用手袋】

靴【初めての農家の長靴】

右手【初めてのクワ】【STR+5】

左手【初めてのクワ】

アクセサリー【ナシ】

      【ナシ】

      【ナシ】

      【ナシ】

      【ナシ】 


【スキル】【ナシ】

_____________________________________

「えっ、私のステータス弱っ」

 誰がどう見ても悲惨なことになっている。装備のおかげで【STR】と【VIT】は少しはあるものの、農家という職業のため、基礎値が0である。最弱とされているスライムでさえHPが20のため、スライムより弱いとも言えるのだ。どんなにこのゲームのことを知らない真琴でさえ、このステータスが悪いというのはわかった。しかし真琴は気持ちを切り替え、レベル上げをすることにした。


 真琴は目的地へ走る。しかし、【AGI】が0の真琴は周りと比べて比べ物にならないくらい遅い。そんなスピードでも気にせず突き進む。

 そう言って真琴が来たのは…

「やっぱレベル上げといったら、ダンジョンだね」

 自分のステータスがスライム以下だということも知らない真琴は、流石に初期ダンジョンなら大丈夫だと思っていた。道中のモンスターは、自分の前を走るプレイヤーによって秒殺されていたから、ダンジョンでの戦闘が、実質最初の戦闘になるというわけだ。




 目の前の集団(パーティー)がサクサクモンスターを倒すため、まーちゃんはルートを変え、細い道を行くことにした。不幸なことに、この道は上級者プレイヤー向けのボスがいる部屋へと続く道だった。

「あれー、モンスターいないな」

 ボスの部屋へと続く道は、モンスターがおらず、宝箱がいくつか置かれているというのがこのゲームの仕様だった。もちろんまーちゃんはそのことを知らないため、宝箱の数々に困惑しつつ、喜んでいた。宝箱には強力な装備が入っているがレベル制限があるため、まーちゃんの装備できるようなものはなかった。


「わー、大きな扉だ」

 ついにまーちゃんはボスの部屋に来てしまった。ボスの存在を知らないまーちゃんは、また宝箱があるものと思い扉を開くとそこにいたのは…

「り、龍?」

 このダンジョンの守り神だった。


読んでいただき、ありがとうございます。

次回からは5回ごとに書きます。

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