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JDF  作者: 辰巳尚喜
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村田が手洗水から出て来ると検崎春香はレジで精算をしていた。


エレベーターに向かいながら持参したクロブチの眼鏡を掛けた。


村田は眼鏡マニアでかならず二、三個の眼鏡をもっていた。


エレベーターの前に立ち、階下へのボタンを押した。

そのすく後ろに検崎春香が来たのを確認したと同時に磨かれたエレベーターの扉にストライプの男前が写った。


一瞬ひやりとした時にエレベーターの扉が開いた。


村田が初めに乗り込み、B2のボタンを押して1番奥に行った。


その後に検崎春香が左前に入り、最後にストライプが右前に陣取った。


1階から地下2階までの間色々考えていた。


村田の心拍数は跳ね上がり、周りの二人に音が聞こえのでは無いかと心配していた。


地下2階に着く寸前に村田の携帯が鳴った。


心臓が止まるくらい驚いたが、何も無かった用に電話に出た。


「もしもし」


相手はお店の常連客だった。

村田はこれを幸いに普通に会話した。


エレベーターの扉は開き、検崎春香が先に出た。ストライプが村田に先に出る用に進め、開のボタンを押していた。


軽く会釈して先に出るとエレベーター横にあった灰皿の所に向かった。


検崎春香は真っすぐ車に向かって行く。


村田はたわいもない会話を続けていた。


「今、品川にいるんですよ。あっ、すいません」


ストライプは検崎春香の後方をゆっくり歩いている。

「わかりました。正面口ですね。今から行きます。今、地下の駐車場にいますから」


村田の機転だった。電話はとうに切れていた。


検崎春香が今の会話に反応して出て来るのにかけるしかなかった。


さっき色々確認した時に地下駐車場の出口が正面口のすぐ横にあるのを知っていた。


車は赤のBMWだった。


エレベーターの階上のボタンを押した。


後ろで車のドアの閉まる音が2つした。


1つは検崎春香のBM、もう1つはストライプの車の物


エレベーターが着いて扉が開いた瞬間、中から柔道体型が出てきた。


村田は何もないかのごとく入れ代わりにエレベーターの中へ


その瞬間BMのエンジンがかかる音がした。


その近くにあったマークXにストライプの姿がみえた。


エレベーターで一階に上がり正面口を出て駐車場の出口に向かう。


時間的には村田の方が少し早いと思っていた。


エレベーターの扉が上がり開いた瞬間に飛び出し、正面口へと急いだ。


正面口を出た時、一瞬ひやりとした空気が身体を包んだ。


正面口付近は混み合っていた。時間は夕方の5時前


車の出入りも多くなっている。


村田はクロブチ眼鏡から茶色いレンズのサングラスに架け替えた。


駐車場の出口付近に着いた時、地下から車の出て来る音がした。


程なく赤いBMWが見えた。

検崎春香も村田を確認したようだった。


BMが出てきた瞬間に村田は後部座席に雪崩こんだ。


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