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JDF  作者: 辰巳尚喜
3/17

臆病or好奇心

村田は興奮気味だった。


バックの中を早く見たかった。


一人でこっそり見れる場所を探していた。


ヒトゴミを掻き分けて、村田はインターネットカフェにはいった。


整然と並ぶ個室の一つに入るとはやる気持ちを抑え切れず、バックのチャックに手を伸ばした。


二カ所あるチャックの一つをゆっくり開けた。


中には茶封筒が入っていた。


村田の手は微かに震えていた。


まず目に入ったのは、帯封がされた札束が2つ!


思わず生唾を飲んだ。


次にUSBが一つ、写真が一枚


写真は30前後の女性だった。


そして反対側のチャックを開ける。


一瞬大きな声がでそうになったのを村田は堪えた。


「マジかよ」


バックの中には無造作に入れられた黒く光る拳銃があった。


その銃が何て種類かは村田には解らなかったがオートマチックであることと以外に小ぶりだと思いながら、眺めていた。


とっさの判断で触ってはいけないと感じて何も見なかったかの様にチャックを閉めた。


村田は思い返して、札束とUSBと写真を眺めた。


写真の女性はおそらく『ケンザキハルカ』


そしてUSBが届けるべき物

じゃあ札束は何だ?着手金かジェフドーソン個人の金か、それともこの金も届け物か?


混乱、恐怖、好奇心が入り交じっていた。


村田はパソコンに向かい『ケンザキハルカ』を検索キーワードの欄に打ち込んだ。


以外にヒット数は多かった。


上から順に開けていく。


何処かの大学の名簿やら懸賞の当選やらと次々に出て来る。


何件目かを開けた時だった。


「これや」


村田は思わず声をあげた。

画面に写し出されたのは、最近有名な空間デザイナーのホームページ


その中に検崎春香の名前と写真があった。


今話題の空間デザイナー検崎順平の妻であり、会社の社長でもある、いわゆる勝ち組だ!


事務所は代官山、自宅も代官山にあるようで、自らの自宅や事務所のデザインを誇らしげに載せていた。


村田はそのぺージをプリントアウトした。


どうしてそう思うかは解らなかったが、検崎春香にUSBを届けようと思った。


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