閑話 親友と恋人の秘密 後編 (アリシア視点)
保健室でアル様と別れ自分の部屋に戻り、少しした頃。
私はアル様の事と今日の事について詳しく聞きたくてレオンハルト様の所へ向かった。
受付でレオンハルト様を呼び出し、受付横のソファに座って待っているとレオンハルト様が階段から降りてやってきた。
「アリシア、待たせしてしまったな。来たのはアルの事か?」
「そうですわ。今日は朝食のあとみんなバラバラになったでしょう?」
「そうだな、アルが行くとこあるって言ってたからな」
「そう、それですわ。どこに行っていたとか、どこにいたとか聞いていませんか?」
「どこに行っていたかは思い出せないと言っていたが、精霊の森の奥地の花畑と泉がある所にいたそうだ。」
「精霊の森?なんでアル様はそんな所に行ったんでしょうか…」
もしかして、よく頭に精霊を乗っけて帰ってくるのはそこの帰りなのでしょうか。
今度アル様にお願いしてみましょうか。
「そこは俺もぜひ聞きたいんだけどな。」
「でも、教えてくれないんでしょね…アル様は」
「なんでなんだろうな…俺達のこと信じてないとかじゃないはずなんですけどね」
「レオンハルト様、敬語になってますよ」
レオンハルト様はおそらく考えを口にしただけなのでしょうけれど、素はこっちが本来の喋り方であるレオンハルト様はたまにこうなってしまうのです。
「あぁ…つい」
「アル様と逆ですね」
私は少し笑いながら言った。
「そうだな…喋り方?…そう言えば、」
笑いながら言っていたレオンハルト様が、ぴたっと笑うのをやめて急に気がついたように言った。
「アルの喋り方…おかしかったよな?」
レオンハルト様がそういったところで私は何が言いたいのか分かった。
「そうですね。レオンハルト様みたいに身分の高い貴族が言葉を崩してる場合ですと、小さい頃から教えられているのは公式の場で使う言葉遣いですから」
普通はアルのようにはなりにくいのではないか
私はそう思いレオンハルト様の方を見ると同じ事を考えていた様子。
「あぁ、でもアルは逆に敬語が崩れた。」
「あのような言葉遣いをするイメージがレオンハルト様はともかくアル様になかったので意外でしたわ。」
「俺はともかくって…まぁ、そうだな、でもアルの身分が貴族ってのは確かだと思うんだよ。」
「ええ、平民にしては身のこなしが優雅ですもんね。」
「それもだか、それだけじゃなくてな、この国に来てすぐの頃アルのことを平民だと聞かされて疑ってなかった頃な父上がアルと話してるのを聞いたんだ。」
「シャンドリア公爵とアル様がですの?よく覚えてましたわね。」
「あぁ、当時の俺には衝撃的でな…」
「どんな内容でしたの?」
「父上がアルを呼び出してな。開口一番にこういったんだよ…『アルフォンス君、君は何者だい?』ってそれから『平民にしてはお風呂や食事に貴族用衣装の扱い、メイド達の扱いなど貴族の生活に慣れすぎている』ってね」
「それのどこが衝撃的なんですか?」
「俺はその頃は平民達の街に行ったことがなくてね…お風呂に毎日入るのも、メイドがいるのも貴族だけだと知らなかったんだよ」
「あぁ、何となくわかった気がします。私も初めて平民の方々の話を聞いた時は驚きましたもの…」
「そうだよなぁ、何も知らなかったから…って話がそれたな。なんの話だっけ?」
「アル様の言葉遣いが少し違和感があるという話ですわ。」
「そ、そうだったな。うーん、これから食堂に行く前に少しアルに聞いてみるか。教えてくれるか分かんないけどな。」
「そうですね。アル様、教えてくださるのかしら。……では、私は食堂に先に行って待ってますわ。」
「おう、分かった。じゃあ、また夕食の時に。」
そう言うと、レオンハルト様は部屋の方向に歩いていった。
「アリア、私たちは食堂に行きましょう」
私は、後に控えていた侍女し話しかけた。
「はい、かしこまりました」
「アリア、今日は二人共の少し遅くなりそうだから食事の準備は少し遅めで良さそうね」
「そうですね、その様に言っておきましょう。」
アリアと私は微笑みながら笑いあった。
更新遅くて申し訳ないです…
お仕事のない休みしか書けない上に
文才が無いもので進まず…( ´'ω'` )
毎日更新されてる方ってほんとにすごい。
お話、支離滅裂になってないといいなー
アリアはアリシアちゃん付きの侍女さんの名前です。