7.前との違い
リアルでいろいろあって少し休んでました
アルファポリスさんに投稿している話までは投稿します
よろしくお願いしますm(*_ _)m
レオに案内された寮の部屋はなんだか懐かしい感じがした。
流石、王立の学園。寮の自室もかなり広い。
そこで僕はしばらく考えをまとめながら、どうやって陛下に会うかを考えていた。
アリスに記憶を戻す為に陛下に会いたいと言えば、まず間違いなく謁見は出来るだろう。
だが、確実にその理由も聞かれる。
そして、その理由を話すと必然的に僕が前もってこうなることをわかってたということがバレる。
さて、どうしたものか。
僕が考えに行き詰まっていると、ドアがノックされた。
「おーい、アル。ちょっといいかー?」
(レオか。)
部屋に招き入れて、お互いに座るとレオが聞いてきた。
「アル、俺前からお前の喋り方に違和感を感じる時があると思ってたけど、元はああいう感じだったんだな。お前の記憶が戻ってたら色々問い詰めるんだが。」
「その理由も含めて、少しなら、もどってるよ。アリスの顔見たあたりから徐々にね。」
僕がそう言うと、レオは少し納得がいったと言うような表情に変わった。
「アリスの顔みたらとか、もう本当お前ら2人してごちそうさま。だから、途中から"俺"から"僕"に変わったのか。で、その理由は聞いてもいいものなのか?」
「うーん、まあいっか。詳しくは言えないけど、僕はね元々はあんな喋り方で自分のことも俺って言ってたんだ。けど、それじゃ不味くなって、今みたいなというか、当時は終始敬語に近かったかな。そんな喋り方してたらこっちの方に慣れちゃってね。それでこうなったってわけ。小さい頃に直したからかな?さっきまで喋り方が戻ってたのは、そういう記憶が全部無くなって空っぽになったからだと思う。」
「小さい頃って俺とあった時もまだ6歳だったじゃねぇか。」
「うーん。直したのは2歳、3歳の頃かな?」
「はあ?嘘だろ、俺そんな頃のことなんてほとんど覚えてねえんだけど。じゃあ、元々あんな喋り方だったっていう元々っていつの事だよ。」
「…いつだろうね。秘密。」
僕はにっこり笑ってレオに言った。
「結局、ほとんど分からず終いか。聞けた話も大雑把すぎてなにがなんだか。」
「ははは」
だろうね。
僕が逆の立場でも同じだろう。
(でも、まだ言えないからごめんね。)
心の中で、レオにあやまった。
あれさえなければ、レオやアリスくらいには話してもいいかなって思うんだけどね。
あぁ、本当憎たらしい。
「アル。殺気、殺気。」
知らずのうちに殺気が漏れてたらしい。
「あぁ、ごめん。」
「でも、アルからしたら記憶喪失なんてなりたかったわけじゃないだろうけど、俺はちょっと良かったよ。今までのアルは間違えて殺気漏らしたり、大声で怒ったりすることってなかったから。『前より、アル様に近づけた気がしますわ』ってアリシアもさっき言ってたぜ。」
「アリスが?お前と?さっきっていつ。」
僕はレオを軽く殺気込めて睨んだ。
「さっき部屋に戻ってすぐに呼び出されてな。って、顔が怖いわ。もちろん二人きりとかじゃないぞ。アリシア付きのメイドも一緒にだ。殺気引っ込めろ。」
「そう、ならいいや。」
僕は、あっさり殺気を引っ込めた。
「何事も無かったようにしやがって、俺がお前に勝てないからってお前遊んでるだろ」
レオが文句を言ってるが華麗にスルーすることにした。
「レオ、記憶なんだけどさ。」
「ん?お、おう。」
「この学校でのことは大体思い出したよ。でも、まだ大穴だらけってかんじだけどな。」
でも、ここから先はなにか大きな力に封じられていてピクリともしなさそうな感じなんだよな。
「そっか。このままだったら。その内全部思い出すさ。」
嬉しそうに笑うレオを見ると気分が軽くなった気がした。
「レオ、そう言えば。今何時?」
ふと気になってレオに聞いてみる。
ちなみに、約束の時間については毎日一緒に食べてるから前と変わらない。
「やばい、アリシアとの夕食の待ち合わせの時間過ぎてる。」
レオが時計を見ながら言う。
「「……。」」
僕達は、食堂まで全速力でむかった。