第1通 彼は読めない
なんとか、なってねぇ!?
一年生のクラスのみんなで遊んだりなんだりしてるうちに春休みが終わり
私、天野 霞は二年生になった。
始業式は校長先生の話が長かっただけで他には特になにもなかった
そして私はドキドキとした心持ちで
クラス発表の紙を元担任の先生から受け取る
「えっと、天野、、天野、あっ!あった!」
私は2年3組になったらしい
自分の組が確認できたところでこれから一年間一緒にやっていくクラスメートに目を通していく、すると
「あっ!天野さん今年も一緒だね!よろしく!」
「あ、雅野くん」
雅野くんもクラス一覧表を見たのだろう
こちらに手を振り近づいてきた
「よかったよ、天野さんが一緒で今回のクラス知り合いすくなくてさ」
「私も知り合いがあんまりいなくてさ
よかったよ雅野くんが同じクラスで」
知り合いがいなくて困っていたのは事実だが私が聞きたいのはそういう事ではない
私が聞きたいのはこの前の事だ
「どんな方法で私を救ってくれたのか」
それがずっと私がここ最近で気になっていることだ
「ねぇ、雅野くん」
私が質問しようとすると雅野くんは一瞬すっ、と目を細め
「じゃ!また一年よろしくね!」
そうとだけ言い残して風の様に走って行ってしまった
「あ、雅野くん!」
はっとして止めるも時すでに遅し雅野くんはもう影も見えなかった
結局、私は今日も真相が気になったまま
上の空で新しいクラスに向かう事になった
ん、待って?
とぼとぼと2年3組に向かって歩き出したところでふと疑問が頭にうかんだ
雅野くんクラスと逆方向に走ってなかった!?
ふぅ、ではまた来週!