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Femto Boy  作者: 弘田宜蒼
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チャラい友

 12月下旬。舞田と連絡を取合い、今日再会する事になった。19時に表参道駅で落合う。

「ちょっと痩せたんじゃね?」

 舞田はオレの姿を見るなり言った。

「君は変わりませんなあ」

 舞田の私服は学生時代から殆ど変わっていない。


 駅を出るとケヤキ並木のイルミネーションが目に入った。1年前に聴いた衝撃のラジオを思い出し、複雑な心境になる。

 それはそれとして、男の目から見ても幻想的で美しい。但し、隣にはチャラ男だけど……。


 居酒屋に入り、生中で乾杯。

「今仕事何やってんの?」

「放送作家」

「すげーじゃん! 芸能人と仕事すんだもんな」

 にやつきやがって……。多分、女性アイドルと大勢出会えるとでも思っていやがるな。

「全くないとは言わない。でも、まだ駆出しですので。それよりお宅はまだ出版社に?」

「ああ。お前からしょっちゅうメッセージや電話が来てる時、丁度大変でさあ。あの頃付合ってた彼女と大喧嘩して、暫く連絡取らなかったんだよ。それで憂さ晴らしでクラブで知り合った子とカラオケ行ったんだけど、その子と良い感じになってた時に、『ガチャっ』と彼女が入って来た訳よ」

「……悲惨だな。でも何でそうなったんだよ?」

「そこ行きつけでさあ、店員とも顔見知りだったんだよ。友達と来た彼女が店員からオレが来てるって聞いたみたいで、キスしてたとこだったからマジ焦ったっていうか、固まったよ」

「もーっと悲惨だな……」

 ていうかそれ程応えなかったんじゃねえの?


「それが原因でその子と彼女とはTHE END。暫く悶々としてたよ」

「どう考えてもお前が悪いだろ」

 舞田は「まあな」と言いながら笑った。ちっとも反省の色は、なし。でも、それが舞田尚之って奴なんだ。変わらない友達を見て、呆れと安心がミックスされた感情が宿った。


 23時頃に帰宅し、録画した『カフェラテ』をチェックする。エンディングのエンドロール。構成、加藤真哉の下に「中山裕介」とあった……ような気がしたので巻戻し。確認すると見間違いではなかった。また巻戻して一時停止。よっしゃあーー!! 自分の中で拍手喝采を贈った。


 放送作家の喜びの一つは、エンドロールに自分の名前が載る事。まだまだ通過点ではあるが、取敢ず自分に拍手、しても罰は当たらないだろう。


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