2話-1
異世界ブラザーズ、話数スタイルを決めかねていたんですが、数話毎に複数分けるスタイルに決定しました。
――「キミの未来は明るいよ!ボクのお気に入りになったんだからネ!!」
と言われてからしばらく経った。
私の脳内ははてなマークでいっぱいだ。背景に宇宙が描かれるあれと同じ感じである。
「普通に生きていけるという意味なのか…それとも玩具になるから死ぬことはないよ!的な意味なのか…」
(何にせよ不安だ…。)
「何をブツブツ言ってるんだ。記憶が戻りでもしたのか?」
「ヒョワーーーーーッ!!!!!!!」
「煩いぞ貴様…。」
いや、誰だって急に話しかけられたらびっくりするでしょう。
突然牢の外から話しかけてきたのは、私を捕らえた張本人、テフォンドールだった。
今日は長い髪を結んでいるらしい。見た目に気を使うタイプの人なのだろうか。
…いや、ぶっちゃけ今はそんなことは関係ない。
私を無視してテフォンドールは話し始めた。
「貴様を尋問した、レイメイという者から推薦があったんだ…。捕らえている奴は使えるだろうと。」
「つ、使える…?」
「アイツが気に入るのはかなり珍しい。貴様、突然だが、帰る場所はあるか?まず覚えているのか?」
「そういったものに関しては何も…。」
「そうか、なら都合がいい。―貴様、帰る場所がないのなら、
―魔王城の者として働くのはどうだ?」
元の世界に未練がないわけでもないけど…、帰る方法がわからない。
それにせっかくの異世界だ。
少しくらい堪能しても罰は当たらないはず。
「…是非、やらせてください!!」
そうして、私の異世界ライフは魔物に雇用されることで始まった……。
承諾してから私に待っていたのは、心体検査と戸籍特定などの徹底的な調査、魔力測量など。それをひたすらやらされたのである。
戸籍は勿論、身内はこの世界には居ないのでクリアした。だが調べるのに時間がかかって1週間ほど待つことになってしまった。
(お手数おかけしました……何分異世界人なもので…)
問題は魔力測量。主人公補正があるかと期待したが、残念ながら魔力は平均値ぴったり。魔法の習得がほかの魔物より少し早いくらいで、魔力量がすごいだとか魔法の天才だとかそういうものはなかった。
しかも習得の速さは平均よりちょい上なだけ…だそう。上にはもっとすごい奴がいるというわけである。
「もうちょっと魔力があっても…いいじゃないか……」
「戸籍は見つからなかったか…本当にどこから来たんだ?まぁいい。魔力、体力、精神力ともに安定…非常にいい個体と言える。貴様、明日は所属部署を伝える。その部署のトップにも会うことになるだろうから、気を引き締めておけよ。」
「…!!はい。」
実のところ私は働くどころか、バイトさえもしたことがない。
なので働くことに関しては全くの無知。初心者だ。
(そんな奴がまともに働けるかな…不安すぎる。流れで働くのが決まったのはある意味主人公補正かもしれない…)
ぐだぐだしていたような異世界生活もこれから忙しくなるだろう。
とりあえず、部署のトップに会った時の挨拶でも考えておこう。
ご覧いただきありがとうございました、次回もお楽しみに。




