表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
96/135

調印式


魔族神族間調印式




 どうしてこうなった?



 スラーパァはペンを持ちながら震えていた。


 目の前には数枚の誓約書、その向こう側には魔王とその部下『七つの冠』がいた。


 魔王よりも少々実力は劣るが、3級以下なら確実に負けるだろう。そんなのが7人もいるのだからたまったものではない。


 

 スラーパァの後ろには1級神族が大人しく座っていた。


 『死』のデスヘル、『時』のイズ、『次元』のネイン、『命』のガイア、『宇宙』のザ・ティス、『創造』のカオス、『有無』のユミル。


 どれも敵対すれば確実に勝てない存在のはずなのに全員の頬が腫れていた。おそらく魔王のせいだろう。



 スラーパァはそんな恐るべき力を持った存在に挟まれた状態で誓約書のサインを書かされるようとしている。



 魔王側が時間を指定して会場の設営を押し付けられ、時間になったら向こうからこちらの『領域』に入ってきた。


 一度入った場所には例え異次元でも行き来を可能に出来るとか言っていたがあまりの規格外に半分聞き逃した。



 スラーパァは走馬灯のように直前の事を思い出しながら誓約書に名前を書いた。


 予備としてこの場にいる全員分の枚数同じ誓約書にサインし、その後魔王もサインする。



 1級神族と七つの冠、スラーパァと魔王の力が込められた誓約書は成立した。



 その日、たった一つの存在に神達は屈服した。



 

 真の『魔王』という存在に。




 ・・・・・



 調印式を終えた魔王は独り、とある場所に来ていた。



 小鳥が鳴く平和な森の中、目の前には小さな墓石が一つ。



 墓石の前に供え物を置き、黙禱する。



「……ようやくだ。あんたの故郷を見つける手筈が整ったよ」



 どこか寂しげな口調で語る。



「もう魂も無いけれど、遺骨だけは返せそうだよ……」




「喜んでくれるか? ()()






お読みいただきありがとうございました。


次回から本格的に転移転生者のお話に突入します!

お楽しみに!


もし気に入って頂けたなら、広告の下にある☆☆☆☆☆からの評価、コメント、レビュー、ブックマーク登録をよろしくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ