表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
82/135

魔王の書斎から Ⅰ


それは突然起こる日常の一幕



 いつもの様に十二魔将会談を終え、書斎で書類仕事をしていた魔王。


 

 書斎のドアを叩く音が聞こえた。


「失礼します魔王様」


 そう言って入って来たのはサクラだった。


「どうしたサクラ、直接来るとは珍しい」


 普段なら【転送】で書類を送ってくるし、【念話】で連絡を入れる。しかし今回はいきなり直接やってきた。


「すみません。どうしても直接お聞きしたかったことがありまして」


「何だ、言ってみろ」


 モジモジしながら顔を赤くし言いづらそうに口を開く。


「あ、あの、その、この間魔王様の所で夕飯を頂いた時に、何か、忘れ物をしていませんでしたか?」


「ああ、下着か。それなら洗濯して明日にでも……」


「みぎゃああああああああああああああああああ!!!!!」


 年甲斐もなく絶叫しながら魔王の口を全力で塞いだ。


「どどどどどどうしてそんなにデリカシーが無いのですか!」


『いやあ、子供の頃はよく洗っていたからな。出血が酷かっただろ?』


「【念話】で語り掛けないで下さい!!」


『では口を解放してもらおうか』


 サクラは口から手を離し一歩下がる。


「と、とにかく! 置いて行った下着は今日取りに行きますので、時間を空けておいてください! 以上です!」


「分かった分かった。では後で来るといい」


「失礼します!」


 ドアを勢いよく閉めて退出する。魔王は途中の仕事を片付けて【転送】で送る。少し一息ついて椅子にもたれかかる。


「(……酒が入ってから熱いと言って脱ぎ出したせいとは言わないでおくとしよう)」


 サクラはアルコール度数が高い酒を大量に飲むと脱いでしまう癖がある。血流が良くなり過ぎて全身真っ赤になってそんな奇行に走るのだが、本人はまるで覚えていない。それに全て対処しているのが魔王だったりする。


「…………そういえば他にも何か置いて行っていたような……」


 記憶を辿り細かく思い出す。そして数秒後。


「ああ。あれもあったな」



 ・・・・・・



 秘書室は書斎から数百m行くと辿り着ける場所にある。秘書室にはサクラ以外の者は基本的にいない。全てサクラがこなしている。


 その部屋のドアをノックする音が聞こえた。


「はい」


「我だ」


「どうぞ」


 秘書室の扉を開けたのは魔王だった。


「どうなされましたか?」


「さっきの話に関連する事なのだが」




「買ったばかりの深紅の下着一式も忘れていたぞ」




 直後、魔王城の一角が爆発した。



 数分後、魔王とサクラが激しい剣戟をしていたと魔王城の侍女が証言した。




 それから数日間。サクラは魔王と口を聞かなかったのは言うまでもない。






お読みいただきありがとうございました。


今回から『強者達の日々 PartⅡ』に入ります。

前回とは違いギャグテイスト強めですが、読んでいただけたら幸いです。

何卒宜しくお願い致します。


もし気に入って頂けたなら、広告の下にある☆☆☆☆☆からの評価、感想、レビュー、ブックマーク登録をよろしくお願い致します。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ