周波数とジングル
ラジオの話。
最近、ラジオを聴いているだろうか。
Bluetooth接続できる音響機器が増えたり、さまざまな曲をYouTubeで手軽に聴けるようになったおかげで、車に乗っている時でさえラジオを聴かない人が増えたのではないだろうか。
そんな時流の中で、わざわざ家にラジオを置いて聴いている私は、比較的少数派ということになる気がする。
私が本格的にラジオを聴き始めたのは、中学生の頃だった。
何かの景品でもらった水色のウォークマンを使って聴いていたのだ。
初めはCDから入れた音楽ばかり聴いており、ラジオ機能にはまったく興味がなかった。
だがあるとき、暇を持て余してふとラジオを聴いた際、「無料でこんなに色々な曲が聴けるのか」と感動したのを覚えている。
よく聴いていたのは信州のFMラジオで、周波数は79.7MHz。たしか86.4MHzでも聴けた気がする。
この数字は今でも体に染み付いている。
後に東京や名古屋へ行った際、受信できるチャンネルの多さに感動したものだ(こちらの周波数は覚えられなかったが)。
色々な番組を聴いたが、本命は平日24時から放送されていた『ジェットストリーム』だった。(※黒い三連星ではない)
多様な音楽と、イケボな機長による語りが、心地よい眠気を運んでくれる夜の定期便だ。
当時の機長は、たしか大沢たかおさんだったと思う。
この番組は日本航空(JAL)の単独提供だったはずだが、いつの間にかヤクルトがスポンサーに加わったりしていたのも懐かしい。
また、FMラジオでは番組の区切りなどに「ジングル」が流れるのだが、これが各局によってまったく違う。
県を跨ぐ旅をするときの、ひとつの楽しみにもなっているのだ。
もちろん、バイク旅のときもインカムでラジオを聴きながら走っていた。
他に強く記憶に残っているのは、番組名は覚えていないものの、夜明け頃に流れていたパーソナリティの言葉だ。
「これからお仕事に向かう方へ、行ってらっしゃい。これから眠りにつく方へ、おやすみなさい」
こんな感じの言葉。
27時や28時といった、夜と朝の狭間の番組の終わりに流れていた台詞。
幼い頃、この言葉を聴くのは決まって父の運転する車の中だった。
父と母も旅が好きで、早朝から車を出すことが珍しくなかった。
隣で眠い目をこすりながら聴いたラジオの音と、車内の空気感。
それは今でも、私の中にある大切な幸せの記憶のひとつだ。
最近は、スマホアプリの「radiko」を使って聴くことも増えた。
本当に便利な時代になったものである。
皆様もたまには、ラジオを聴いてみるのはいかがだろうか。
自分の嗜好だけに縛られず、新しい音楽や言葉に出会える機会として、とてもおすすめである。
今回は、こんなところで。
・FM長野の周波数(79.7MHz / 86.4MHz):
79.7MHzはFM長野の松本親局、86.4MHzは中継局の周波数らしい。
・『JET STREAM』
1967年から放送されているらしい。
大沢たかおさんは第5代機長で、現在の機長は福山雅治さん。




