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娘視点  作者:
5/5

憶測

「ちなみに、なんでヤクザに拉致って話出てるの?」

わざとらしくキョトンとした顔で客の一人に尋ねてみた。

その男は少しまずかったかな、という表情で

「いや、なんか前にお父さんがヤクザと色々あった話小耳に挟んでさ。そのヤクザがタイミングよく最近出所してきたらしくてお父さんもしかしたら拉致されたんじゃないかな...って」

こいつは一体何のドラマを見てるんだ?馬鹿か?と

鼻で笑ってしまいそうになるのを堪えながら、「うーん、それはどうかな。ないと思うけど」

そう言いながら席に着く。


父はヤクザや半グレとは自分から関わらないタイプなのは知っている。

ましてや拉致されるほどのことを父がするわけがない。


ユウタは足早に私の席にビールを運んできた

きっと私に家に帰られると困るんだろうなと頭の片隅で考えながら、ビールを一口飲む。


「お母さんは?お父さんがいなくなって何か言ってる?」

うーん。と考えながら母との話を思い出した。


母とは、一番最初に父の行方について話していた。

「あの人、何があっても電源だけは切らない人で。でもここ最近家でもあんまり話さなくて....あ、そういえば

12月末にお店閉めようって私に言ってきたことがあった。」


一週間ほど前、私にも父から電話が来ていた。


12月末に14年続けてきたお店を閉めると。

それまでの1ヶ月は、自分が毎日早い時間から遅い時間まで店に立って

今までの常連さん達に感謝の思いを伝える。確かにそう言っていた。


「でもさ、ママ。キャンプとか釣りに行ってて電波が届かない可能性もあるんじゃない?」

父はキャンプ、釣りによく行く。

だけど絶対にと言って良いほど、自分の車で行くのだ。


「車も自転車も置いてるし...」

母も心配そうにしていたが、結局私と母が電話していても父の行方がわかるわけではない、という結論になり電話を切った。



「うん、ママもわからないって。まぁあと3日4日は様子見してもいいかなって考えてる。」

ユウタが続けて、

「4日経ったらどうする予定なん?凛ちゃんとママは。」


そこで皆んなまた私とユウタに注目する。

「一応、様子見してなんの音沙汰もなかったら捜索願い出そうと思ってる。」

そう切り出すと、今まで一言も話さなかった客が話し出した


「え、捜索願いはしないほうがいいんじゃない?」や、

「そこまでするのはなぁ。」


そこで私は父の行方に対して、ある程度の予想がついた。

あ、これ、多分警察だ。


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