えぴそーどさんじゅーはち
予想外ってか想定外すぎるわっ!!
まさか一番怪しい奴が一番マトモ?
つか、これもこの女の作戦なのか?!
周りがひどすぎるのもあってめちゃくちゃマトモに感じるんだが……。
いや、まて、彼女はまだ「おいしい」と「すみません」しか言ってないぞ。
他のやつの発言が異常過ぎて普通のことを言っただけで、めちゃくちゃまともに見えるとか違うだろ?
「ああ、かまわぬ。許す。
ソナタらに、喜んでもらえた"証拠“と好意的に受け取ろう。これだけの者たちに乞われたと話せば、料理長もさぞ喜ぶことであろう。」
「あ、ありがとうございます。」
んーー、普通の反応なんだよなぁ。
なんてか、怪しさもなければあざとさもない。
ほんと普通の反応なんだよ。
ただ、微妙に震え上がるのはやめてほしい。
怖がらせてるのかな?
なんか涙目だし……。
んー、身分差を考えれば当たり前の反応っちゃ反応なんだが……。
これが王太子に侯爵家子息を5人も婚約者にした女なのか?!
んーーーーー。
なっぞっ!!
「うんうん。わかるわかる。こいつんとこのスイーツ?ってのか?菓子ってホントうまいんだよな。
土産まであるなて今日はホントラッキーだよ。」
えーっと、アレス…お前は…。
つか、エルザさん殺気抑えて!!
なんかビンビンに怖いオーラがダダ漏れてるからね!!
「いや、アレス。すまぬがソナタの分はないぞ?」
「えっ?!ないの?」
「うむ。」
「ええーーー、なんでだよ!!俺にもくれよぉ〜。みんなで分けるからさぁ。頼むよ?なっ?なっ?」
拝むポーズまでして…なんでこいつそんな事知ってんだ?つか、この世界でもこういう時は同じなのか?
まったく…
「はぁ…わかった。後で用意させる。」
「おお!!やった!ラッキー!!」
ったく、何やってんだよ。クデール一行様が完全にぽかーんってなってるじゃないか!
呆れられてるよ。醜態晒しちまったよ!
「ぷっ、あははは。
レオンハルト様もアレス様も、場を和ませようとそのような道化を演じられるなんて…。
でしたら、私もレオンハルト様にお土産をおねだりしないといけませんね。」
おお!!さすがティアナさん!!
ナイスフォロー!!
これで面子は保てた!!
そして!!全力で乗る、俺!
実際、そんな意図はなかったけどな!!
「え?そうなのか?!」
おい! アレス!! お前っ!!
「おい、アレス。」
「ん?いや、違う違う。
レオンハルトがティアナさんの分を用意してないわけがないだろうと思ってさ。ティアナさんのおねだりは必要ないんじゃないかって思ってね。」
「確かに。ただ、正しく言うと"ティアナへの土産があった“ではなく"お前の分の土産だけなかった“が正解だ。」
「なん…だと…」
「バカモノ!自らの護衛に土産を用意する主がどこにいる?」
「え?一人くらいいてもいいじゃないか?」
「ぷっ、あははははは。
あ、すみません。」
ミティさんが笑ったあと申し訳無さそうに謝ってくるが、それは別に構わない。
というか、彼女が笑ってくれたおかげで場がより和んだ。
「いや、かまわぬ。ウケたなら何よりだ。」
「あ、えっと…」
「大丈夫ですよ。レオンハルト様はこういうお方です。いつも私たちのことを考えてくださってる。貴方が笑顔になられて、レオンハルト様も喜んでくださってますよ。」
ぬぬ?!なんかティアナさんにそう言われるとめっちゃムズムズする。すっごく嬉しいんだけどなんかムズムズする!!
てか、ミティがめっちゃ見てくるんだけど。
俺の事、凝視来てくんだけど?!
これがなんかの魔法か?!
魅惑の瞳とかそんなスキルとか?
んーーーーーー、綺麗な顔立ちはしてるがティアナさんに比べると……。
ミティの魅惑はレオンハルトに効果がなかったようだ。と信じたい!!
「……素敵…ですね。」
「ええ!レオンハルト様はとても素敵です。」
ティアナさんのその素敵な笑顔と弾んだ声がとてもうれしいです。この調子で卒業まで…じゃダメだな。
生涯そう思ってもらえるように頑張ります!
気づいたらティアナさんの手を握りしめてたよ!!
ああ、驚いたティアナさんが今日も素敵すぎる。
て、このまま沈黙はダメだし、手を離すだけってのもおかしいけど…。
何か言うにしても場所悪すぎる!!
こんな時は正直に言うのが一番だと思う。妹が言ってたし!このゲームしてた時に横で見てた妹が『困ったら素直に言えばいいのに。レオンハルトってバカじゃね?』って!!
「すまぬ。ソナタにそう思われているのが嬉しくてつい手を取ってしまった。」
ダメか?! ロケーションが違いすぎるか?!
あわわわ、どうすりゃいいんだ?!
「アリガトウゴザイマス」
フリーズモードきたぁーーー!!
そうなれるなら俺もフリーズしたい!!!
ヤバイ、一番頼りになるティアナさんが貼り付けた笑顔でニッコニコのフリーズモード突入してしまった!!
こうなると援護射撃が期待できないじゃないか!!
やっばい!!
これはどうすれば……
「まったく。お熱いことで。って、仲いいのは知ってるが……。レオンハルト、時と場合は考えたほうがいいぞ?」
なっ?!アレス、お前が言うか?!
お前が!!!
「ほら、クデールさん?達も困ってんだろ?」
イラッ!!!
まじで殺す!殺意しかわかん!!
「そういや、あんたらレオンハルトと会いたいって何の用だったんだ?」
くおおおおおおお!
まじで殺したいけど、何その絶妙なフォロー!!
しっかり場の空気と会話の流れを変えてくれちゃって、殺すにも殺せない!!
むしろ、ナイス!
ナイス!なんだけど…なんだけど…俺のフラストレーションどこに持ってきゃいいんだ?!
こんの、クソがぁーーーーー!!!
はぁはぁ……
「そうだな。アレスの言う通りだ。すまぬ。
して、ソナタらの用向きとは?」
ちらりとアレスを見たらサムズアップしてきやがった。くっそうぜぇ!!
マジ腹立つ!
けど、ぐぎぎぎってなりながら頷いといたよ。
もっかい!!
クソがぁーーーーーーー!!!
満面な笑顔が余計腹立つ!
「えーと…それはだな…」
と、クデールがなんか言い始めたが歯切れが悪いな。
「セイン、こういう時はどう説明すればよい?」
「なっ?!私にふるのか?」
うんうん、なぜ腹黒に話題をふる?自分で答えりゃいいだろうよ?
「そういうことは自分で答えるものだろう。」
投げ返したぁーーーーー!
腹黒お前、腹黒じゃねーのか?
こういう時に役立つ参謀ポジじゃねーのか?
役に立たない腹黒とかいらんぞ?!
「はぁ~、馬鹿が。だから、俺はやめとけって言っただろうが。」
あら、赤髪脳筋系ロイド君。
君、止めたのね。
なんだか、話を聞けば聞くほどにロイド君は脳筋バカではない気がしてきた。
つか、やめとけって言ったのなんで???
「うぐぅ…」
うぐぅじゃなくて理由!!!
「すみません。レオンハルト様。私がレオンハルト様に会いたいとクデール様の前で言ったのが原因なんです。」
あら、ミティさん。オレに会いたかったの?
…こわっ?!魅了したかったの?!
え?!なに?!すっげぇ怖いんだけど?!
今日も読んでくれてありがとうございます!
12がーーーーつ!!!




