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えぴそーどにじゅー

流石エルザさんです!

一日でしっかり流民まで届く形で噂が流れてる。


ホント何やったのか。

どうすればこうなるの?

凄すぎなんすけど!


そんなわけで集落では朝から一斉検挙の噂で持ちきり。そんなタイミングで俺が現れたもんだから余計ザワザワ。

バルバロを、呼んで欲しいと頼むとこれまたザワザワ。


そりゃ、不安だよね。


ちなみに流民方にめっちゃ感情移入してるよ。なんだかんだと付き合い出来てきたからね。顔も覚えてきたし。この中で何人か消えると思うと心が痛いよ。


んなわけで、少しの憂鬱を感じながら待つこと数分。案内されたテントの中にバルバロさんがお目見えです。


「レオ君あの噂は本当なのか?」


「ええ。その為の話をしにきました。」


ぶっちゃけ色々迷った。エルザに相談したら御心のままにって。相談のいみねぇー!って思いながら一つ決断しました。


「その前に話しておかなければならないことがあります。そして、それは他言無用で願いたい。」


「……それはグレン様やクレア様にもか?」


「そうですね。彼らにはそのうち俺から話すと思いますが今はバルバロさんの中で止めておいて頂きたい。」


「……わかった。いや、わかりました。」


あー。うん。これ予想ついてるかなぁ?ついてそうだよねぇ。まぁ、それならそれいいんだけどさ。


「我はこの国の第一王子レオンハルトだ。その上で話を聞け。まず、一斉検挙については真実である。昨日直接国王より聞いた。」


「はっ」


あらまぁ、居ずまい正しちゃったよ。顔つきが軍人になってるよ。


「このまま検挙され国元に戻されても、そこにあるのは絶望であろう?それは不愍に思える。そこで我はそなた達を率い、一つ街を起こそうと考えておる。力を貸してはくれぬか?」


流民連れて街作ろうぜって王子が言い出したら、そりゃ驚くよね。バルバロさんの呆然フェイス頂きました!


「な、なんと……それはどういう?」


と、言うことで全貌を話しました。間引きの件も含めて全て包み隠さずにです。


「我々としてはとてもありがたい話ですが、その後はどうなりますか?」


「その後?」


「はい。レオンハルト様が王位を継承したのち、その街はクライン王国領土になるのでしょうか?」


「ふむ。今現在の計画では我が国の領土になる事は無い。そうせねば、これから集まるであろう流民の受け入れが出来ぬからな。しかし、そこに住む者としては今後どのようになるのか、不安はうまれるものよな。」


「恐れながら。」


「わかった。ならば。我が展望を語ろう。」


「展望でございますか?」


「ああ。我はその街を誰の者にする気も無い。対外的には永世中立国にしようと考えておる。実際に蛮族等おらぬし、裏では我が収める街とするつもりだがな。」


「永世中立国?」


「簡単に言うと自衛以外で戦争をしない国だ。最初は我が国が後ろ盾となり守る必要はあるが、それでも中立と言う概念を守った上でだ。戦争で疲弊した流民の受け入れ先。そこでの税は流民も国民も等しく使われる。強力な軍隊を組織し国民に教育を施す。蛮族の王を頂点とし貴族は作らず、実力主義とさせて貰う。まぁ、蛮族の王は我の傀儡であるがな。亡命してくることは認めるが貴族も王族もそこでは等しく平民となる。」


「それでは王が間違いを犯してしまえばいさめる者がいないのでは?」


「そうだな、王は腐っても馬鹿でも意味が無いな。よし!国民が王を誅する権利も付け加えるか。まぁ、我が生きているうちに転覆を狙う者がいれば、流民の街を我が国の領土と接収してやるがな。流民の理想郷は我の手で作り反逆によって我の手で終わらせてやろう。うむ、案外それもよかろう。」


「過激なお考えをおもちなのですな。」


「そんな馬鹿な考えが起きぬように流民の理想郷を目指すさ。それでも、転覆をねらってそこにすむ住民から支持を得たというのであれば、そんなものは必要ないというあらわれであろ?反逆なんぞという馬鹿なことをしでかす者が騒いだときに住民が諫められる環境を作れば問題などおきぬよ。まぁ、これはまだ我一人で考えた話にすぎん。これからどうなるかはわからんよ。ただ、こうしたいとはおもっておる。さて、語れることは語った。ソナタの返事を聞かせて欲しい。」


「ここまで聞いて否とは申せませんな。ですが、グレン様クレア様を託された、我が身。亡き友の最後の願い故私の返事は彼ら次第とさせて頂きたい。」


「ふむ。わかった。二人の話を聞こう。だが、全ては語らぬぞ?我はレオでありレオンハルトではない。それでよいな?」


「かたじけない。」


「エルザ、二人を呼んでくれ。」


「はっ」


んー、思ったようにはいかないな。サクッと進むと思ってたんだけど甘かったわ。


つか、どうしよ?このタイミングでバルバロッサがあの二人に任せたってことは、何かしらそう言うことをほのめかしてんじゃねーの?そうなるとさっきの話し、どうはなせばいい?問題になってくるのは復讐したいかどうかだよな?復讐するとして兵を組織するなら中立国でやらせられないし。


てか、復讐心があるとなると中立国の話までしないといけないかぁ。でも、中立国はレオというよりレオンハルト案件出しなぁ。


「おー!レオにぃー!どうしたのー?」


いつも元気いっぱいグレン君と軽くお辞儀して入ってくるクレアちゃん。


二人にバルバロッサに話した内容を聞かせました。結局レオンハルトの話はせずにレオとして中立国の樹立を考えてると語って聞かせたかんじ。まぁ、洩れても構わない範囲を聞かせたってかんじだね。


「すげぇー!さすが、レオにぃ!すげぇ!!俺達で街を作るんだよな?!すっごい楽しみだ!」


「まぁ、そうだがグレンはまず勉強だぞ。しっかり勉強して体を鍛えたら俺が取り立ててやるよ。」


「レオにぃ!それなら俺は騎士になりたい!」


「騎士?なんで騎士なんだ?」


「俺みんなを守りたい!みんなが土地を追われて苦しまなくて良いように守りたいんだ!」


「そうか。なら、しっかり勉強も稽古も頑張らないとな。土台は作ってやるからな。そうだなせっかくだし騎士団長目指せよ!」


「お!おう!俺騎士団長なる!」


と、はしゃぐグレン君と打って変わってクレアちゃんはとても真剣な表情だ。


「レオさん、そこで兵を募ってはダメでしょうか?」


あー、クレアちゃんの方かぁ。


「ダメだ。俺はね、流民達の街を作りたいと思ってる。そこは追われてきた者達を保護する街にするつもりだ。でもね、だからこそ追われてきた過去を捨てさせるつもりでいる。」


クレアちゃんにも思うところは色々あるよね。だけど、それは、認められないん。守るためには捨ててもらわなきゃいけないから。出来ることなら思うようにさせてあげたいんだけどさ。


「これは例えばの話ね。

国を追われたお姫様が流民の街で兵を集めて国に戻り謀反を起こしたとする。そしたらさ、他の国を追われた人間もこの街に来て同じ事をしようと考えるだろ?そんな街を国はほっておけるかい?俺が国王ならほっておけないよ。戦争の火種になる可能性があるならサッサと潰してしまう。それは、自分達の国をひいては国民を守る為だからね。」


言ってることは理解できてるんだろうけど感情が追いついてないって感じかな。


「だったら……だったら国王が悪いことをしなければいいじゃないですか?」


「悪いこと?んー、そうだね。悪いことをしなければいいね。だけど、王様は悪いことをしたのかい?」


「戦争を起こしました。止めに行った父を殺しました。父を謀反人に仕立て上げ領地を奪い母を殺したんです!それは悪いことではないのですか?」


あー、ごめん。めっちゃ泣いてる。泣かせる気は無かったけど、そうだよね。話すべきか話さぬべきか……。復讐を否定する気は無いのだけど……。んーーーーー、なやむ!が!今は認められないんだよ。ごめんね。


「クレアちゃんはトール王国が厳しい食糧難にあったことは知ってるかい?」


「もちろんです!だから、父も母も節約に努め僅かな食料を領民と分け合っていたんです!」


「では、その食糧難はバシャド連合国による意図的な食料輸出制限によるものだって知ってたかい?」


この情報にはバルバロさんも目を丸くする。要するにこの一連の戦争は起こるべくして起こったわけなんよ。トール王国が食糧難を解決するためにバシャド連合国へ攻撃。それによって引き起こされた戦争ではあるのだけど、そもそも食糧難に陥ったのは食糧需給の大半をバシャド連合国からの輸入に頼っていたこともあり輸出制限をかけられ1発アウト!


国民を食べさせるために侵略戦争勃発。バシャド連合国は意図して起こさせた戦争のため準備万端。たぶんその辺りの事情をグレン君の父親は理解していたんだろうなって思う。グレン君の父親が諫めたらバシャド連合国と内通していた反逆者として仕立て上げられ非情な手段を使うバシャド連合国を許すまじと機運を上げる道具にされたって感じらしい。ソースエルザさん。


まっ、そこまで詳しく話す気は無いけれどね。


「王は民に食わせるために戦争を始めたんだよ。正義はね、自分の立場によって見え方がかわるんだよ?輸出制限を行ったバシャド連合国にも理由があってそこに正義があるんだ。悪いことって言うのはその立場でかわるからとても難しい話なんじゃないかな?」


「だけど、私は……」


「俺は流民達を守る為に街を作りたいんだ。それを許してしまっては流民達に危険を及ぼしてしまう。だからこれから作る街の住人になる者達には契約を迫るつもりだよ。流民の原因となった国に一切の干渉をしないって。


国を乱すような干渉をした場合その命でもって償うとする厳しい契約を行って貰うつもりなんだ。逆に言うとこの厳しい契約をもって他国に認めさせる。


それをもって、逃げてきた人達がまた幸せをつかむことの出来る再起の街を作りたいんだ。

それを踏まえてクレアちゃん、君はどうしたい?悪いけど時間は与えられないんだ。この後全員分の契約をまとめて明日にはここを立つつもりでいる。そうしないと間に合わないからね。」


「私は……私はあああああ……」


「それでも……私……私はあああああ……ふぅー、はぁー、うっぐぅ……レオ様に……レオ様に従いますっぐぅ……」


色々思うとこあったよね。ごめんよ。


「ありがとう。酷な選択をさせたね。クレアちゃん、グレイ君にも言ったけど土台は整える。だからそこでしっかり学んで力をつけなさい。君の両親が愛した領地を取り戻す事は難しいかも知れない。だけど、力があれば二人が愛した土地を別の形で救えるかもしれない。」


「……ひっう……別の……形で救う?」


「ああ。この言葉の意味もしっかり学べばわかってくるはずさ。」


「むぅ、今はわかりません。教えてください。」


「あははは、だめだよ。学んで気づきなさい。」


なんて言ったけど、正直それっぽいこと言いたかっただけで何の意味も無いです!!こう言っとけば別の目標出来て打ち込めるかなって思っただけです!


ごめんなさい!


「さて、グレイ君とクレアちゃんの同意も得られたし他の流民方にも通達して契約を進めるかね。まず、三人はこの契約書にサインお願いね。終わったらバルバロさんみんなを広場に集めて。全員一気に告知する。」


さてさて、スムーズに進んでくれりゃいいんだけど。



いつも読んでくれてありがとうございます。

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