プロローグ
自分がリアル厨2だったころに書いた、厨2っ気あふれる異世界ファンタジーです
GAIAっていう投稿サイトが初出でした
当時はめちゃくちゃ頑張って書いたなぁ
もしよろしければお付き合いください
その少年を始めて見た様々な芸術家たちは、口をそろえてこう呟いたという。
「美しい。」
と。
プロローグ 神々の黄昏について
五百年の昔。世界には文明が飽和していた。
古き良き神の秩序を破り、人々は、生命を作り出した。憎み争い血を流した。
そうしていくうちに、世界の本質である、この世界の《基盤》を崩壊させかけた。
基盤とは、神々が創造した世界を描くキャンバスであると共に、世界を成り立たせる最低基準面でもある。
屈強にして貧弱。温厚にして冷徹。喧騒にして静寂。曖昧にして明確。明にして暗。虚無にして存在。漆黒にして純白。零にして一。濃厚にして希薄。白にして黒。+にして-。罪にして正義。
全ての相反する要素を持ち、全てが同一であるもの。混沌。それこそが、完全にして唯一の根源、『基盤』。
神のみに与えられた、神聖にして汚されざる遊び場。神々は、この上に世界を描く。平和で、豊かで、永遠の世界を作ろうと。
しかし、世界の中枢になりうる存在だった人類は、離反した。科学という名の武器を駆使し、世界を造り替える鍵を見つけた。人は、原子操作により、クローン技術により、《創造》を知った。知ってしまったのだ。
それらを利用することが、神々が描いた絵画であるこの世界の基盤を作り変えるのと同義であるという事も知らずに。
こうして、人類は、自覚はあるのに、罪の意識もあるのに、しかし野望と希望を両の翼にして、
神の、領域を、侵した。
神の鉄槌が下り、人類の築いた科学による千年王国が崩壊するまで、十年とかかる事は無かった。
相次ぐ天変地異。最早、豪雨干ばつ等、異常気象は常識で、繰り返す大地震と大竜巻は、人の力による建造物群をことごとく破壊した。さらには地殻変動が始まり、北米大陸とユーラシアの大部分そしてオーストラリアと、文明の拠点だった土地は海中に没した。
火口より噴出す硫化水素ガスと、地球規模で蔓延した新型ウイルスにより、八十億の個体数を誇った人類も、九割方が死に絶えた。
そして十年目。これこそが最後にして最大の罰である、《基盤改ざん》が訪れた。
世界形態は一変した。これまで人類に恩恵を与えた《海》が瞬時にして、一滴残らず、干上がったのだ。
砂漠世界時代の到来だった。
それでもなお、生き残った人々はわずかに残ったオアシスに、こびりつくようにして生きている。
これは、そんな滅びの世界での物語である。
なお、このサイトには予約連載機能というものが実装されているようなので、テストも兼ねて使用してみることにいたします
大体、毎日午後3時ごろ更新される設定です