第1話 黒き契約
自分で考えた小説をAIに修正してもらいました。
1945年4月。
第2次世界大戦中のベルリンはもはや都市の形を保っていなかった。
高くそびえていたはずの建物は無残に崩れ、地面には深いクレーターが穿たれ、そこから立ち昇る煙は血と油の匂いを運んでくる。
空は低く、硝煙と灰が日光を遮り、昼であるはずの時間でも視界は薄暗い。入り口の扉が開く音はしなかった。
そこに立っていたのは、背広を着た痩身の男。
年齢は不詳、肌は死人のように白く、瞳は黒い深淵のようで光を反射しない。
「総統閣下…帝国を救う手がまだございます」
その声は耳ではなく、頭蓋の内側に直接響いた。
男は机の上に、黒い小瓶を置く。
中には墨のような液体が渦を巻き、生き物のようにガラスを叩く。
「これを体内に取り込めば、あなたは不死となり、敵を腐らせ、支配する力を得るでしょう」
ヒトラーは瓶を凝視したまま問う。
「代償は?」
「あなたの魂と…人としての形」
わずかに唇が歪む。
敗北と死を拒む心が、その選択を迷わせなかった。
ヒトラーは小瓶の栓を抜く。
途端に室内の空気が重くなり、背後の兵士たちが息を詰めた。
液体は舌に触れた瞬間、焼け付くような熱を発し、食道を這い下って胃へと落ちる。
視界が暗転し、耳鳴りが戦場の轟音のように響く。
皮膚の下で何かが蠢き、骨がきしむ音が体内から響いた。
数分後――彼はゆっくりと立ち上がった。
その瞳は氷の青から濁った深紅へと変わり、背後の壁に映る影は、明らかに人間の輪郭ではなくなっていた。
「帝国は…不滅だ」
総統地下壕の作戦室。
アドルフ・ヒトラーは地図の上に両手を置き、震える指で赤い印をなぞっていた。
東から迫るソ連軍、西から押し寄せる連合軍――退路はない。
机の端には冷め切った紅茶と、食べかけのパンが放置されている。
「まだだ…まだ終わらん」
掠れた声は誰に向けられたものでもない。
だが、その瞬間、部屋の隅で空気が揺らめいた。
まあまあの出来じゃないか?…