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39 夏休み2

 涼しさがよぎる朝顔、太陽のような眩しさを持つひまわり。


 森の中を探索してカブトムシやクワガタを捕まえたり、植林さんの家にお邪魔して風鈴づくりを体験したり。


 星空の大三角を探したり、肝試しをやってみたり。


 炎狩人たちで流しそうめんをやったり、海で泳いだり。


 夏らしいことをたくさんやった夏休み。



 けれど、予言された日が近づくにつれて、焦りや恐怖が浮かんでくる。


 途端に涙が流れてきそうになって、ネガティブな思考に陥ってしまう。


 ぐちゃぐちゃとした感情を抱えながら、予言前々日の私は布団にもぐった。



「おはよう」


 鏡を見ると、少しやつれた顔をしている私がいる。


「大丈夫か。今日は、花畑の近くに燈の玉が落ちたらしい」


 柔らかい土道を歩いていく。


 日射が照り付けて、常に汗が垂れる。


「水分補給、ちゃんとしろよ」


 水が入った水筒を渡されて、ごくごくと一気に飲む。


 ひんやりとした水が体内に入ってきて、体に染みた。



 ひまわり畑。


 風が吹くと、花々の頭が何かを囁くように揺れる。


 その途端、空が光った。


 真昼の青空に、燈の玉が昇っていく。 広がっていく色彩。


 美しく、生命の強さを感じる。



 深呼吸して、布団にもぐる。


 どうしたって、怖い想像をしてしまう。


 崖から転落する場面とか、どこかで遭難する場面とか。


 嫌な想像はちっとも止まってくれなくて、視界が回転していく。


 胸が締め付けられるような感覚に襲われて、呼吸が浅くなっていく。


 目の前の景色は歪み、耳には心臓の音だけが響く。


「おい。大丈夫か」


 我に返って目を開けた。


「ゆっくりと深呼吸しろ」


 静かに目を閉じて、大きく息を吸い込む。


 新鮮な空気が肺の奥深くまで広がっていき、落ち着きを取り戻す。


 息を吐き出すと、肩の力が抜け、心が静まっていった。



 安心させるように、肩を叩かれる。


「明日のことは、大丈夫。絶対に守るから、安心してくれ」


「そうだね。きっと大丈夫」


 仄かに照らされた心臓を抱えて、私は布団にもぐった。

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