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38 夏休み1

「またね」


「夏休み、楽しんできてね」


 大きく手を振って、輝羽、燦空、ヤイルと別れた。


「地元に着いたら、連絡しようよ」


 距離的には離れてしまうが、学校で支給された、学生用の探査機で、いつでも連絡を取ることができる。


 それを頼りに、3人との別れの寂しさを紛らわせようと思う。



 今回も、入学時と同様に、炎月講師に燈の玉が落ちた場所を教えてもらって、その場所に向かっている。


「マラソンや放課後の学習、思考を踏まえながら、努力をしていて、その姿は心から尊敬する。よく頑張った」


 燈の玉が落ちている場所を訊いたときに、かけてくれた言葉。


 満面の笑みで笑い掛けて、対等として扱ってくれる講師。


「ありがとうございます。テストの前のときに、『大丈夫』ってをかけてもらって、緊張が和らいで、落ち着いて解けたので、ありがとうございます」


 微笑んで、『夏休み、終わったらまた』とお辞儀をして、去っていった。



 駅のホームから出て、田んぼに囲まれた道を歩いていく。


 汗をジワリと額にかいて、夏を感じる。


 永遠と響き続けるセミの声。


 空からギンギンと照り付ける太陽。


 田んぼの中をすいすいと泳いでいくアメンボ。


 濃い目のブルーに黙々と上がっていく積乱雲。


 暑さにため息をつきながら、それでも美しいと感じる。



 黙々と、岩の間を指すしている炎狩人の姿が見えてきた。


 隣の炎狩人の人と話しながら、探している迅斗を見つけた。


「迅斗。夏休みってことで、帰ってきたんだけど、端夜は?」


「あそこだよ」


 指さした先に、汗を拭いながら、探す端夜の姿があった。


 笑みを堪えながら、音を出さないようにそっと近づき、「わっ」と驚かす。


「夏休みで帰ってきたから、死なないように守ってね」


 ニヒルに笑って言うと、「ああ。そうだな」と頷いた。

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