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21 燈球探索8 端夜との遭難3

「私、やっぱり炎狩人になれません」


 呟くように、だが、はっきりと言った。



 目を閉じた瞬間、幻のように消え去ってしまうような不安が頭をよぎってしまう。


 端夜が今、横にいる、その確証が欲しかった。


 咄嗟に、私は端夜を抱きしめてしまった。


 端夜は優しく私の頭を撫でる。



 悔しい。


 本当はなりたい。


 端夜や迅斗と、見習いとして、ではなく一人前の炎狩人として、共に歩みたかった。4


 だけど、私は八月の十八日に死んでしまう。


 だから、炎狩人の学校に行ったところで、卒業できずに死ぬ。


 頑張って、頑張って、それなのに、あと一歩で死ぬ。


 そんなの、悲しすぎる。 私には絶対に耐えられない。


 本当はなりたい。


 だけど。


 怖いんだ。



 冷たい感触。


 顔を上げると、端夜のマントに丸い水玉が浮かび上がっていた。


 雨に濡れたのかな。


 でも、そうじゃなかった。


 私が履いている青のズボンにも、一粒の水玉が浮かび上がった。


 それに続いて、大粒の涙が服を湿らせる。



「ごめん。何でもないから」


 何でもなくてこんなに泣くわけないのに。


 何度拭っても、次の滴を後を追う。


 拭えば、拭うほど、悔しさや苦しさがあふれ出てきてしまう。




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