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☆17 夢の予告げ

 空がゆっくりと闇に溶けていく前のひととき。


 いつもなら燃え上がるような赤に染まる夕焼けが、今日はどこか違う。


 西の空は淡い黄色にくすみ、太陽はまるで疲れたという様に霞む。


 遠くの雲はその光を呑み込むように広がり、まばらな隙間から鈍い輝きが零れてくる。


 街並みも、いつかより静か。


 この黄ばみの向かう先には、ひっそりと夜が控えている。



 シャボン玉が消えていくように、喜びも弾けていく。


 それは美しいけど、呆気なくて。



 夢を見た。


 過去の夢。


 自分がこの世界に来た時の遠い記憶。



「ここ、どこ?」


 戸惑った自分の声が、問いかける。


≪ここはソルレア国です≫


 頭につんと声が響いた。


「戻してください」


≪助けてくれ。そう願ったのはお主だろう≫


「願ったけど、こういう意味じゃない」


 叫ぶ私に耳も傾けず、その声は乱暴に言い放つ。


≪一年後の夏、この国の八月十八日,お前は死ぬ。死んだ後は、元の国に戻れる。以上だ≫


 そう言って、その声は聞こえなくなった。

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