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試験終了

 「やあ、太陽の光が気持ちいいぜ」

 

 独自の空間の外に出た俺は言いながら空気を吸い、全身で日光を浴びる。

 もちろん片手で宝石を、落とさないように持ちながら。といっても特権のおかげで落ちることはないわけだが。

 

 そんなことを俺がしていた時だ。

 

 ブオ゛オ゛ォ゛ォ゛ォ゛ン゛!!

 

 大きく、なんとなく濁ったような音が辺り、試験会場に響き渡った。

 

 「ようやく終わったか。といってもあんまり苦戦というのはしなかったな」

 

 これは試験が終了したことを告げる音である。

 その直後だ。

 ふわりと、煙のように俺の手に支えられていた宝石の山が消え去った。

 

 「試験が終わって3分後、会場の受験者は転送魔法で集められるんだったか。3分となると少し暇だな。……キュアナの様子でも見にいってみようか」

 

 俺は転送されるまでの時間をそのように使うことに決めた。

     

 特権も利用し全力ダッシュで探し始めて1分程度。

 試験会場はかなりの広さで、その中でたった一人を探すのには結構時間がかかると思っていた。

 のだが、思いのほかはやく見たかった。

 大体1分経っていない程度だ。


 「おぉい。キュアナ!」

 「! テル!」

 

 俺が早速声をかけると彼女は振り返って俺の名を呼んだ。


 「どうだった?」

 

 そう俺が聞くと、キュアナは笑顔で答える。


 「私はかなりいい結果だよ。まああんなすごいことをしてたテルには劣るけどね」

 「? 見てたのか? 俺が何やってたか」

 「うん。あんなに派手なことしてたら目につくよ」

  

 派手なことというと、あれか。大量の受験者を一気に相手していた時のか。

 となるとあれか。特権で生み出した獣にキュアナは攻撃するなって指示しておいたが、正解だったかもな。

 そう俺が考えていると、キュアナが言う。


 「ほら、もうすぐ転送されるよ」

 「ん? もうそんな時間か。となるとちゃんと構えておかないとな。試験管たちの前で変な姿は晒せないし」

 「変……かどうかはわからないけど、今回の試験できっとテルはかなり目をつけられてると思うよ?」

 「へえ、そりゃいいや。変な目のつけられ方じゃなければウェルカムだ」

 

 今世では俺は特別になると決めたんだ。実力で目をつけられるというのはそれに近づく……気がする。

 

 と、時間だ。転送が始まった。

 それを自覚した瞬間、俺の目の前は真っ白になるのだった。

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