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短編

「ブランコ」

作者: hakucv



(この日記の文字は何故か縦に長い。)



 私はブランコを漕ぎ続けなければならない。


 私はしがない会社員だ。今日も通勤電車で既にくたびれている。最近は痴漢を疑われないようにするだけで、一日のエネルギーを使い切る。そんな私が今もブランコを漕ぎ続けている。


 太陽の下、閑静な住宅街の公園で、ビジネスバッグ片手にブランコを漕ぐのは勇気がいるように見えるだろう。実際、公園の子ども達や保護者はずっとこちらを向いている。彼らは何を思いながら私を見ているのだろうな。まあ、こんな状況では聞くこともできないが。




 ……ブランコを漕ぎ始めて3日が経った。寝ることも出来ず、ただ揺られるだけ。正直、何度も足を止めようと思ったさ。でも、この命の揺籃を止めた先にも明るい未来は無い。そう思うと、私を見ている子ども達の為にも頑張ろうなどというよく分からないやる気が出てきてしまう。この日記のページを食料にするとしても、そんなに長いこと持たないだろう。




 5日目だ。もう無理だ。助けは来ないし、雨も降らない。この日記のページもそろそろ無くなってしまう。私のやる気だけではどうにもならないのだ。昨晩、公園を照らしていた電気が一斉に落ちた。少なくともこのライフラインを共有している範囲に生存者はいないのだろう。あるいはいるかもしれないが、私のように動ける椅子に囚われてしまっているだろう。この日記の続きがかけることを祈るばかりだ。





(滲んでいてよく読めない。)


 7日…だ。限……来てしまった。足先は削れてもう…かない。食………無いし、助け……ない。も…、私も足を止……石に……う…思う。見守り続け…………子……達、……親御さん、どこかで生…てい………しれ……誰か。すま…い。もう無…だ。



(ブランコで項垂れる石像が手にしていた日記より)


サクッと読めそうなものを他にも投稿しているので、ぜひ見ていってくださいね。




いやー、日付跨いで無いのでまだセーフですよね?

まだ毎日投稿を頑張りたいとは思っているんです。

でも、パズドラで癖なキャラが出てしまったので追い求めていたらこんな時間になってしまいました。


僕は悪くない。


悪いのは世界だ。



いや僕が悪いか。


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