第三十八話
更新です、ラールの解説とかはこの章の終わりのキャラ設定でするので、もう少々お待ちください!
「ルナさんにリラ、いい? このモンスターはLv6000だから、一撃を喰らうと終わると思っといて。 特に毒には注意してね」
「シュロロロロログゥワァァァァァァァアア!」
俺はスネークドラゴンに背を向けて、二人に話をする。それにイラついたのか、蛇ドラは咆えながら、毒液を噴射してきた。
「あっ! あぶ……!」
ルナさんが危ないと言おうとしたが、その直後の光景で言うのを辞めていた。振り向かなくても音だけで何が起きたか俺は理解できる。案の定、ラールからため息が吐かれた。
「あなたのことまでお守りするつもりはないんですけど……」
「信じてただけだぞ」
「はいはい、それでいいですよ」
そう言いながらラールは伸びた指をもとに戻す。それを見てリラがラールに質問をする。
「そ、それが噂の蛇腹爪、ですか?」
「おや、実物を見るのは初めてでしたか?」
「は、はい。 周りに使ってる人はいなくて」
「まぁ、扱いが大変特殊ですからね」
「変人だな」
「先にあなたを串刺しにしてやりましょうか、トゥルー?」
そう言いながらラールが右手を振ると、ジャラジャラと音を響かせながら伸びた爪は、新たに放たれた毒液を飛散させ、その勢いのまま蛇行しながら俺に向かって飛んでくる。
俺は首を傾けると、頬を爪が掠める。
「あぶねっ!」
「……チッ」
「舌打ちすんな!」
「避けると信じてただけですよ」
「人のセリフ使うな!」
「……遊んでないでやりますよ」
「あっ! おいこら逃げんな!」
「さぁ、お二人はあんなバカのことは置いといて、安心して攻撃に専念してくださいね」
そう言いながらラールはふわりと浮遊し、二十を超えるバフを展開した。
「これは……」
「魔法ってこんなに展開できないんじゃ……」
魔法を使うルナさんは気付いたようだ。魔法は本来、数個の並列が限界だ。それはシステム的に決まっているのだが……
「私の種族特性ですよ。 まぁ、特性というよりかは、魔法ですけど」
並列魔法。ラールの種族のうちの一つ、妖精王だけが使える魔法だ。効果は名前の通り、魔法を並列発動させる魔法で、最大展開数は驚異の百。この魔法がラールを上位ランカーに仕立てている一端だろう。
「よ! さすがどこでも屋!」
「うるさいですね! 撃ちますよ?!」
「もう撃ってる!」
上位ランカーたちの間で呼ばれてるラールの愛称を口に出すと、俺の足元に毒で出来た針が数本飛んでくる。
「馬鹿は置いといて……ルナさんには魔法に関してのバフを中心に、リラさんには身体能力に関してのバフを中心にかけました。 いつもより幾分か動きやすくなっていると思いますよ」
「ほ、ほんとだ」
「さて、行きましょうか」
ラールの魔法が追加で展開され、三十を超える水の矢が蛇ドラに向かって放たれた。
武器種概要:蛇腹爪
伸縮自在の爪を持つ武装。DTIOのみで存在している架空武器のひとつ。鞭のようにしならせたり、直線に伸ばすなど、現実的な挙動と、非現実的な挙動ができる。使いこなすための要求練度が非常に高い。
水蛇
所有者:ラール
効果:液状化
概要:爽やかな水色を基調とした蛇腹爪。液状化により、全体や一部を水に変化させることができる。




