第三十七話
「え、えと……もしかしてあの……ラールさんですか?」
「あの、という物はよくわかりませんが、ソロランカーのという意味でしたら、そのラールです」
「ほ、本物……?!」
「トゥルーはともかく、私がこのような反応をされると、少々困りますね……」
そう言いながら苦笑いをするラール。
「なんで俺はいいんだよ」
「認めたくはありませんが、あなたの強さだけは認めてます。 その強さは他のプレイヤーからしたら羨望の的になるのは自明の理だと思いますよ」
「だけはってなんだよ」
「普段のやらかしをみて他にどこを認めろというのですか?」
「うっ……事実陳列やめろよ」
「わかればいいのです」
ラールって、サーナとはまた違った感じの説教じみているんだよな。なんというか、母親というより……先生?
「それで、話を戻しても?」
「ん? あ、あぁ。 パーティだろ? 二人とも、大丈夫?」
「は、はい!」
「大丈夫です!」
「では、お世話になりますね。 トゥルー、加入申請の承認お願いします」
「はいよ〜」
俺は視界の中心部に出てきた、ラールからのパーティ加入申請を承認、俺の画面にリラとルナさんの下にラールの文字と、HPバーとMPバー、LVが追加された。Lvは1630になっている。前よりちょっと上がったな。
「それで、俺らはレベル上げ兼金稼ぎが目的なんだけど、ラールは何してんの?」
「私は素材と研究ですね」
「研究ってのは前からやってる毒のやつだろ? それはわかるけど素材?」
「えぇ、そうです。 とはいっても、私のではなくギルドのメンバーが使う用ですけどね」
「あぁ、そういえば何人か同じ武器使う子いたよね」
「えぇ、彼らに少しいい武器を拵えようかと」
「なるほどね」
「まぁ私の武器種もあなたと同じで使用者が少ないので、先駆者としてのちょっとしたお節介ですよ」
そういって肩をすくめるラール。こういう面倒見がいいところが、みんなから頼りにされるんだよな。
「そもそも上位ランカーは、何かしらに特化した人たちですからね。 ランカーでそうでない人だと、カリンぐらいでは?」
「まぁ、そもそもカリンは道場の師範代だし、ある意味では一番特化してるけどな……」
「それもそうでしたね……おっと、そろそろリポップするみたいですよ」
「んじゃ、やりますか」
「条件は?」
「うちの二人のレベル上げだから、基本的にサポートメイン。 報酬は俺が受け取る素材全部譲渡ってとこでどう?」
「なるほど、つまりは攻撃を当てさせなければいいんですね?」
「そういうこと。 できそ?」
「舐めないでください。 その程度、赤子の手をひねる方が難しい」
「ヒュー、かっこいい」
俺とラールは武装を用意する。俺はシェニフェールとルーヴェインを構え、ラールは両の手に爽やかな青色をした籠手のようなものを装備した。
「んじゃ、行きますか」
「足、引っ張らないでくださいよ」
「俺より高い順位になってからいいな」
「ふん、可愛げのない」
「シュロロロロログゥワァァァァァァァアア!」
密林のボス、スネークドラゴンが猛々しく咆えた。
ラールの解説は次回します




