第三十五話
こっちも久しぶりに更新します
あれから俺たちは五人で三時間ほどイベントを周回した。どうやら道中のボスはランダムみたいだが、最後のソロモンは固定されているみたいだ。
「よしっ! 俺も称号を手に入れたぞ!」
「おう、お疲れ」
「長かったわね」
今回判明した称号をようやくバトも手に入れたようで、珍しくガッツポーズをする。そんなバトと俺たちはハイタッチを行う。ちなみにサーナもすでに取得済みであり、これで俺たち三人とも魔剣のレシピが解放されたことになる。
「にしてもめんどくさい条件よね」
「今いるシンボルエンカウントはレベルが高いし、おそらくこのイベントで判明させたかったんだろうな」
「うわ、それありそう」
「まぁ、ワンマンパーティー構成だったらシンボルエンカウントの方でもいけそうな気もするけどな」
そうなのだ。今回、バトとサーナの称号取得を手伝った際に、いくつか仕様が判明した。
仕様その一、対象に対してのデバフ、および行動阻害の物理的な接触は攻撃判定にならない。
仕様そのニ、攻撃を加える人に対してのバフを行なっても称号は獲得可能。
仕様その三、環境ダメージなどは、攻撃者不定扱いになる。
仕様その四、ダメージを与えていた人たちのHPがゼロになり、最終的に一人で倒した際にも称号は獲得可能。
この四つの仕様が今回判明した。意外と判定がゆるいみたいで、色々と抜け道が探せた。例えば環境ダメージ、これ例として有名なものが、吹雪や灼熱などが挙げられるが、なんと毒などのスリップダメージも環境ダメージ判定らしい。
「にしても運がいいのかわからんが、トゥルーのその魔剣が早速役にたったな」
「そうね、それがなかったらもっと時間かかってたわね」
「んね、運が良かったんだよきっと」
俺は右手にもつ、新緑色をした片刃の剣の方を見る。成功した機械系の素材でできた魔剣のうちの一振り、銘を【魔剣29:腐毒竜尾】という。
この魔剣は名前の通り、竜の尾の様な形をした、ダガータイプの魔剣だ。触れた物を腐食させる毒を流し込む効果を持っている、接触前提の様な武器だが、ただ毒を噴射することもできた。
よってあらかじめ毒を地面にかけておき、地面を腐食させながら、そこに触れたソロモンにスリップダメージを与えるというやり方で地道に削っていった。
「ま、まだまだイベント期間はあるしこの機会に素材たくさん集めて魔剣量産しようぜ」
「そういえば、私とトゥルーは剣を使うけど、バトは斧じゃない。 そのあたりどうするの?」
サーナがそういえば、と言った様子で質問する。言われてみれば、俺とサーナは剣を使えるので問題ないが、バトはβテストの頃から斧を使っているので、正直持っていても宝の持ち腐れじゃないのか?
「それがよ、レシピが俺の場合、斧になってたんだよ」
「は?!」
「なによそれ!」
「いや、おれにもさっぱりなんだが……」
「まぁ、何はともあれこれでバトも回る理由ができたな」
「そういうことにしておきましょうか」
「ハハハ、安心しろ。 レシピがあろうがなかろうが、俺は一緒にイベント回るからよ」
「はいはい、ありがとう」
「んじゃ、もう少しやりますか」
腐毒竜尾
所有者:トゥルー
効果:腐食性質のある毒液を生成、放出が可能
概要:新緑色の、竜の尾の様に反っている片刃の刀剣。刃渡は四十センチ程度。
機械系武具を基に生成したことにより、本来では無かった性能、可動を持ち合わせており、竜の尾の様にしなることができる




